極まる
練り上げた混合物をヒビに塗り込んで塞いでいき、何ヵ所かは追加で塗り固めて少しずつ補強をしていく。
全体に拡がるヒビを墨巣さんと手分けをしながら補修していき、五徳部分やらを調整する、一通り終わって後は乾燥待ちだな、さて続いて屋根の製作といこうかね。
とりあえず布を張る訳だが綿や絹だと水を吸うだけだし、ビニール生地だな、解りやすくブルーシートらしき物があるからこれを使うとして、さて結びつければ良いだけだが中々に問題だな。
シェルターは鉄板と竹で薪干場は竹を二重にだ、少なくとも布より重いし何より簡単に形は変わらない。
対して布の場合軽いしどれだけピンと張っても風で膨らんでしまう、一応はかなりの深めに柱を埋めてはいるが台風なんかで強い風が拭けば浮き上がらないまでも歪むくらいはするだろうな。
となると対応策は二つだ、一つは風が強い日は屋根を外す、一つは柱を石やら混合物やらで固めて頑強さを増す、前者の場合暴風雨や台風の時に雨を防げないが楽だし時間も掛からない、後者の場合は時間は掛かるが一度作れば手間は少ない、混合物も余っているし後者でいこうかね。
とりあえず石が必要になるがまた石運びか、しかも柱は六本、一本につき四つとしても今日1日じゃ運べないな、砂利で固める方法もあるがやはり今日1日では終わらない、なんというかまた一つ問題が表面化してしまったがこれも安全と後々の楽のためだ、もう一頑張りといこうかね。
とりあえずブルーシートを張ってしまい補強が済むまでは張って外してを繰り返すしかないな、とりあえず今日は砂利を集めておこうか、より頑丈にするために柱の足元を掘り返して流し込もう。
砂利をひたすら運び込むが今回はそれほど多くなくていい、大きなバケツ六杯強もあれば事足りる、さてとりあえず材料集めを優先してその次は石運びかね、まぁその前にお昼ご飯だが。
何度か往復して砂利を運び込み手を洗ってから食事の用意といこう、焚き火を用意しつつテキパキと調理を終えてお昼ご飯が完成する、もはやガスコンロと変わらないとは言わないが差としては僅か数分ってくらいにまで短縮できてしまっている。
なんというか4ヶ月もサバイバル続けると色々と極まってくるんだな、焚き火一つに苦労していた初日の頃とは比べ物にならず、俺よりサバイバル期間が短い墨巣さんでさえ今ではなんの躊躇もなく着火可能だ、何度となく思ったが慣れって凄いな。
食事も終えた所で少し休んで続きからだな、もう少しばかり砂利と大量の石か、材料集めとなると明日いや明後日くらいまでは掛かりそうだな。




