もう少し
墨巣さんと交代して静かに炎を見守りながら待ちだ、さて夕飯までもう少し、それが済んだらようやく一仕事終わる、今までに勝る程の大仕事だったように思うがまだ過程でしかない。
既にいろいろと終わった感もあるがまだ煙突とか残ってるんだよな、それはそれで大仕事というか細やかな作業となるんだがこれは気合いの一つや二つ入れていこうか。
まぁ入れたところで作業自体は明日からになるんだが、まぁ気概は持っておいて損はない、どちらにしてももう一仕事が終わるまでは落ち着けないし終わったところでまだ大仕事が残っている、まだもうしばらくは休めないって事なんだろうが流石に一仕事終わったら少しばかり休もう。
夕食として焼魚と炙った焼き干しを食べ終えたところで燃え残りやら灰やらを若干ながら勢いを無くしてきている炎にかけて竈を埋めていく、当然ながら全てを隠せる筈もなく土で覆い隠して後は一晩放置だ、明日には掘り返して姿を見る事ができるがさてヒビとか無いことを祈るかね。
一晩眠ってようやく眠気もスッキリだな、中途半端に昼寝したせいで夜中に目が覚めるかもとも思ったのだがグッスリだ、それだけ疲れもあったんだろうな、この数日は休みながらとは言え中々にハードな日々だったし一晩眠っても完全回復には遠く、それでも動く事に差し障りはない。
まぁ完全回復したところでという部分もなきにしもあらずなんだが、さて、とりあえず朝の漁に向かうとして今日は竈の掘り返しと煙突部分の作成だな、と言っても基礎を作るのが関の山で本格的な建造は明日になりそうだが。
朝の漁は若干の回復傾向に安堵しつつ拠点に戻り、さっそくとばかりに作業開始だ。
とりあえず触ってみるが熱なんて残ってる筈もなく普通にただの土だ、ただ若干ながら乾いているのは気のせいではないんだろうな。
少しずつ慎重に土を剥がして現れるのは土器に近い混合物だな、完全に固まっているが一部は割れているな、まぁそれでも今見えている全体の六割は無事だし強度としては十分だろう、少なくとも壊そうと思っても簡単にはいかないな、それこそ重機が欲しくなるくらいには強固な筈だ。
1時間と少しばかり使って掘り出された竈は中々に想像以上の姿だ、とりあえずかなり頑丈そうで見た目は若干以上に歪だが素晴らしい出来だ、まぁまだ完成してないんだが、さて煙突部分の製作だがとりあえず支えとなる竹を埋めるところから始めようか。
竈の後方に穴を堀り、そこに竹を埋めておく後はここまで伸ばしつつ煙の通路を作り最後は鉄パイプと繋げてとかなりややこしい。




