曇天
頃合いで切り上げて漁に向かう、この調子なら明日も作業して明後日は休みというのが妥当だな。
まぁ火を使うし墨巣さんと交代で砂利運びというのもありだが薪運びもあるし、のんびり気分というのもありだろう、何より一晩中の作業もあるしな仮眠を考えると休息というのは満点の答えじゃなかろうか。
空き時間は祖父について話すにはちょうど良いし、なんなら喜一にスポットライトを当てるのもありだ。
鰯にタコか、珍しくはあるが量としてはまぁまぁだな、墨巣さんの方はまたハモか、それも二匹となれば湯引きとうしお汁の二通りで楽しんで余りある、唐揚げも楽しむとしてご飯も炊こう、なんと言うか今日は豪勢だな。
タコ飯を仕込みつつ鰯を煮付けて、さらにハモを捌くという三面六臂の活躍で食材を調理していき、1時間近く使って夕食が完成する。
見た目は充実しているが中身は野菜が無いなどの何度となく思った欠点を除けば素晴らしい夕飯だな。
夕飯を終えたところでさてお楽しみな時間だ、今日という日を指折り数えて待っていたのだが、正直に言ってあまり状況はよろしくないな。
チラホラと涌き出た雲が空を覆い隠しそうで最悪雨も降りだしそうな天候だ、流石にこれでは星空を楽しめそうにないな、せっかくの新月の夜だというのに残念でならないが、或いはスマイリーと漁で運を使い果たしてリバウンドがこんな所に出たのかね? 月に一度の楽しみを失うと言うのは少々と言わずに辛い物があるんだが。
そのまま1時間程粘ってはみたが雲は晴れずに曇る一方で、これはもう諦めた方が良さそうだな、唯一幸いな事があるとすれば雨は降っていないし降りそうにない。
そこそこ疲れがきているな、今日1日なんとか動けるかどうか、休みつつの作業でギリギリってところか、まぁ何時も通りキッチリ作業を進めていくとして予定通り明日は休みとして今日でどこまで材料が揃うかね。
朝の漁はあまり振るわないが最悪ではない、リバウンドはリバウンドでも小康というか、下限に触れている感じだな。
これなら墨巣さんの成果次第では二段目にいく必要もないし早めに終わるだろう、基本的に3日とかそこらで消えるし。
ウツボの中々に大きな奴か、彼女は彼女で謎の引きがあるな、まぁ毒がないだけマシというか、幸いだな。
一度拠点に戻ってから砂利を運ぶために何度となく往復して山を大きく育てていく。
ひたすら作業を続けてお昼休憩を挟む、本日は鰯の塩焼きとウツボの蒲焼きを作り、そのまま食休みの後に砂利を運ぶ、かなりの量となっているがさてそろそろ足りるかね。まぁ足りないなら足りないでまた運べば良いわけだし余るのは徒労感が激しそうで嫌だ、とりあえずこれで良しとして明日のために薪でも運ぶかね、既にそこそこ運んではいるが休める時間は長い方が良いし、動ける間にやれるだけやっておこう。




