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石塔

 夕食を済ませる頃にはようやく気分も一新して切り替えたが、もう寝るくらいしかやる事がないという残念極まる状況だな。

 まぁ明日に備えての予行演習というか、そんな感じの状態だと思い込んで誤魔化そう。



 目覚めと同時に耳を済ませて状況を確認し、テントの入り口のチャックを下ろして外を確認する、毎朝欠かさずのチェックを済ませて今日もまた雨の気配がないことに安心して、ようやく本格的に動き出す。

 顔を洗い、水を補充し、ついでに少なくなってきた薪も補充する、朝露に濡れている物もあるが今日使うわけでもないし乾燥自体はかなり進んでいるから問題ない。

一度拠点に戻り薪をテントに入れて装備を整えて磯を目指す。さてそろそろ魚の量が戻っていると思うがどうなるかね。


 ホースをセットして水を抜き終わる頃にはウゾウゾと魚影がさながらラッシュ時の通勤電車の如くすし詰め状態で、その光景に若干ながら引いてしまう。

 そのまま救い上げて選別を済まし、必要な量だけ捕って残りは見逃すが、流石にまだ過密気味だし下段に移しておこう。なんというかこのままだと酸欠の未来しか見えないし下手に内部で死なれておかしな事になっても困るからな。

それこそウツボのルツボとか洒落にしても笑えないし、サメでも居たなら地獄画図だ。


 一度拠点に戻ってお次は石運びだな、とりあえず残りは少しだし簡単に運べるように竹林の近くまで持ち込むとしよう。

 墨巣さんと共に海岸線を移動して石を担いで来た道を戻る、やはり背負子をと思ってしまうのは無いものねだりなのかね、あるいは単純に愚痴か。

一度に運べるのは重さ的に二つ、それも多少と言わずにバランスが悪くなるから落として割れる危険性もある、欠けるくらいなら構わないが真っ二つとか大幅に欠けるなら使用できなくなる可能性も出てきてしまう、まぁ一つ一つ丁寧に運ぶほど量が無いというわけではないからそれほど気概も出ないのだが。


 とりあえず竹林より拠点寄りの、以前にも石を積み上げた場所に石を置いてすぐさま引き返す、時間的に無理をして四往復、休みながらで三往復ってところか、1日掛ければ最低量は揃いそうだが余裕を考えれば明日もって感じだな。

 往復しつつ石を積み上げ、石塔が少しずつ高くなっていく、なんというか賽の河原をイメージしてしまい若干なが気分が落ち込んでしまうな。

まぁ石塔と言うより崩れた石垣とかに近いからそっちに意識を傾けて気分を一新しようか。


 昼食を挟んで午後からも数往復、流石に少々と言わずに疲れるな、移動距離で言えば拠点からシェルターを往復するより長いし何より大荷物を抱えてだからキツいな。

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