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時間稼ぎ

 電話を取り出して電源を入れる、と言うか勝手に電源オフになるんだよな確か、省電力モードとかで一定時間の操作がないと勝手にオフになるらしい。

 まぁ無駄を省くために毎回手動でオフにはしているが電話が掛かってきた場合は勝手にオンになる優れものでも有るらしい、俺の携帯端末にも似たような機能付かないかな、あるいは発売されれば、いやネットとか使おうと思う度に電源入れるとか面倒過ぎるか、スケジュールチェックすら面倒になってしまうな。


 若干ながら思考を脱線させつつ気合いを入れ直して短縮一番をコールする、とりあえず親父かお袋の在宅をチェック、その後に報告と協議、進展状況の確認ってところか優先順位は特にないがどれも欠けてはいけない事項だ、今一度頭に刻み込む。


 数度のコール音を挟んでようやくガチャリと受話器を取った音がした。

 「はいもしもし高田ですが」


 「あぁ居てくれたか、ちょっとイレギュラーだから祖父さんに繋いでほしい、後できればお袋と一緒に居てほしいんだが」

 「よくわからんがまぁ良いだろう、奏さんを呼ぶから少し時間を稼いでくれ」

なんというか久々に親父が頼もしく思えるな、普段空気なのに。まぁやる事はお袋連れて祖父との対話に同席ってだけなんだが。


 「はいもしもし高田ですが」

 「健太だけど少しイレギュラーでな、確認も含めて少し早いが定期報告をしたいんだけど」

さて、とりあえず2分は時間を稼がないとだな、とりあえず手札は何枚か有るしそちらから行こうか。


 「ふむ、まぁ良いだろう」

なんというか偉そうだな、いや俺の方が年齢とか続柄的に下なんだが、それにしても少し他人行儀というか酷いな。


 「とりあえず大事な報告の前に忘れそうだから小物を幾つか」

 そう前置きをしてガチャ切りを牽制しておく、時間を稼ぐにしてもあまり露骨だと逆撫でしかしないからな。

「とりあえず二つ、一つは友達からについて、一つは調べてほしい人かな? がいる」


 「聞くだけ聞いてやる、話してみろ」

 なんというか機嫌が最悪だな、よほど悪い事でもあったのか間が悪いにも程がある。


 「んじゃ一つ目、たぶんだけど昇に鶴子、それに望から連絡が来てると思うんだけど」

 「それについては儂は関与していない、健一に聞いてくれ」

「じゃあサイフォン効果について、人名だと思うんだけど何時の時代の何処の人なのか聞きたいんだ」


 「健太、サイフォンはギリシャ語で筒を意味する、人名じゃないよ」

どうやら親父は間に合ったらしいな、お袋はどうか解らないが少なくとも数分で来るだろう。


 「健一、健太の友人から何か連絡を受けていたな、聞きたいらしいぞ」

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