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絶対的強者

 「一応聞いておきたいのだけれども、対策って何かしら?」

 「可能性としては三つ、その中で現実的なのは一つだな、一応全部教えておこうか?」

お願いするわ、の言葉を受けて開示する事にする、まぁほぼ取らない手だが取るだろう手段にも穴は有るし可能性は零ではない。


 「まずはその一、猟師さんによるハント、これはまずないだろうな、呼ぶのが大変だし歩き慣れてない森で相手にするには分が悪い、その二は罠を設置して捕獲、その後に動物園等だがこれもさっきと同じような理由でほぼない、最後が特殊な薬、正確には香水みたいな物を拠点周りに散布だな」

 「これの良いところは俺でもやった事があるから簡単にできるし値段も安く、運ぶのもそこまで手間にならない、ただし効果は数カ月で薄まるし年間を通してとなると向こうも慣れてくるって点だな。ただ幸いにしてこっちでは蜂はもちろんとしてミミズですら見掛けないから餌は乏しい、木の実に関しては谷の向こうと同じだろうし動物性のタンパク質を考えるとこちらに来る必要が薄い、今まで痕跡すらなかったわけだしおそらくあの谷より北側に縄張りが有るとみて良いだろう」

もちろんそれで安心はできないし動物性というならここに俺達というのが有るからな、とりあえず気付かれてはいないがどうなるかは解らない、できれば人間に馴れていない個体であってほしいな、下手に馴れていると叫んだりして威嚇しても効果はかなり薄くなるし最悪の場合は興奮させるだけになる。


 ある程度は熊に詳しいから言えるが正直にいって仮に銃を持っていたとしても奴らと戦いたくはないくらいには熊という生物は強い、地球上最強の肉食獣と言っても良いくらいには化け物で、しかもかなり頭はよく戦略的に動く事すら可能と聞く、いやアレはヒグマだったか、ツキノワグマはどうだったかな? まぁ危険には変わりないか、こちらの武器と言えば手斧と鉈と鋸に竹銛だ、そんな物では対抗できる筈もない。

 いや、墨巣さんならなんとか・・・・・・流石に無理か、仮に俺が世界一強い格闘家だったとしても奴と闘うのは絶対に嫌だし、おそらくほとんどの技は通じない、全力で守りに回って生き残れたら上々という相手だからな。

おそらく鍛え上げた人で技が伴っても助けが来るのを待てるかどうかという相手だ、分が悪いでは済まないな。


 なんとか拠点まで安全には戻れたか、途中で何度か道を外れてはみたが追跡しようと思えば余裕だろうな、それでも多少は時間を稼げるだろう、わざわざ竹林を越えて海まで移動してそこから滝の上に進み旧拠点を経由してさらに池まで進んでと遠回りに遠回りを重ねたんだ、コレで効果が無いなら泣くぞマジで。

 いや効果が無かったら泣く事すらできなくなるかもな、いくら俺が幸運でもフルオート式でロシアンルーレットするような物だ、ジャムりに期待するしかないとか賭けにすらならないな。

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