激痛
目覚めと同時に呻くしかないくらいに右腕に走る痛みとの戦いになる、幸いにして熱は持っていないがこの間を軽く越える倦怠感と痛みが右腕を支配しているな。
とりあえず軽く揺れるだけで痛くて歩く事すら苦痛だな、腕だけだが、なんと言うか右腕以外は多少の疲れが出ている程度なのにその例外が洒落にならない規模のダメージとなって襲ってきている。
これ、本当に筋肉痛かね、骨とか腱とかやっちゃってるじゃないだろうな? 等と思ってしまうくらいには痛い、とは言え残念ながらと言うか幸いにして骨と腱には問題が無いんだよな、その程度なら触診と軽く動かした時の感覚で解ってしまう、そもそもどちらかを傷付ければそ腫れ上がるしな、とりあえず温感療法とマッサージで誤魔化すとしようか。
墨巣さんに頭を下げて朝の漁を任せて腕を暖める事に時間を使う、流石にこれでは動き回れないしいろいろと支障しか生まれない、正直に言って予想を遥かに越える大ダメージだな。
流石にここまで具体的には指先すら動かせば痛いってレベルまでのダメージになるとは想像だにしていなかったな、いやしてはいたがそれは最悪の最悪って想定で、冷やすなりしての緩和でそこに至るとは思っていなかったと言うのが正確だな、ちょっとこれは考えを改めないといけないな、一斗缶との対話は一月を越えての作業と見るべきだろう。
とは言え作業の中で鍛えられていく訳だし、その分を考えると見通しは着かないか、まぁ僅かにだが下方修正で済むと信じよう。
腕を暖めてマッサージとストレッチによる対処と言うか、苦行を済ませるが痛みが引く筈もない、マシにすらならないが治りは僅かでも早くなったと思えば気分も明るいな。
この辛さを僅かにでも早く治癒できるなら安いと言いたい、しかし痛いものは痛いし呻くくらいはしてしまう、叫びながらのたうち回るよりはスマートだが少々と言わずに心にクルね。
とりあえず休めはしたし、対応もできた、午後には少しはマシになっていてほしいが望み薄だな、と言うか明日でさえ怪しい。
戻ってきた墨巣さんの手には二匹のクロダイ、なんと言うか相変わらず凄いな、俺では一匹突くのに1年は掛かるぞ、やはりセンスの差なのかね。
さて墨巣さんも戻ってきた事だし動き出すとしようか、とりあえずは実験辺りが妥当かな。
一先ず川を目指して歩き出す、そう言えばになるが橋の建築のために通路の開拓の必要もあるか、今のままだとそこそこ遠回りで時間の短縮効果が薄い、整備が済めばプラスで10分にはなるし、やるべきだろうな。何より建材を運ぶのに楽だし。




