三ヶ月
竹を数本担いで建築現場まで運び込む、切った竹も底を見せていたため斬り倒して補充しておいた。
おかげでと言うべきか、作業に掛けられる時間がかなり減ってしまったな、まぁそれでも合流地点までの補強は可能だろう。
とりあえず全ての竹を割って節を抜いておく、別に全て使うつもりはないし、そもそも残った時間で使いきれる訳もないのだが後の作業のために済ませておこう。
全ての処理を終えたが排水路を完全に鋪装するには足りないだろうな、まぁそれは後日にでも追加で竹を運び込めば済む話だ、どうせ合間合間で行っていく長期的な計画だし。
張り付けるというか地面に置いていくだけなのだが、とりあえず二つの排水路から合流地点までの舗装は終わった。総距離として考えると四割が終わったと見ていいだろう。
まぁ残った竹では足りないというのが改めて顕在化しているがそこを気にしたら一気に作業を進めるような事にしかならないな。
微妙に時間が余るが、体力回復に回すにも作業に回すにも微妙過ぎるな、感覚的なものなのでハッキリとしないが僅か10分くらいだろうか、まぁのんびり動けば埋められる程度の時間だな。
ややゆっくりと、ゆったりとのんびりと歩きながら森を抜ける、なんというかこの光景に見慣れてしまったな、整列などとは程遠い木々の隙間を抜ける獣道よりはマシな道、何度となく踏み固めて踏み締めているため進むのにいっさいの苦慮がない。
元は鬱蒼とした木々の壁と下草の溢れた道ですらない場所だったんだがな、そこを開拓したという自負がある、自負と言うかマジで頑張って下草を刈り、枝葉を払い、木々を斬り倒して今の形にしている、凄まじい時間と労力の果てがこの小道である。
いや2ヶ月とかそのくらいか、もうこの島に来てから3ヶ月になるし、その内の1ヶ月以上はシェルター側で過ごしている、こちらに移ってから短ければ一月半くらいしか経っていない筈だ。
そう考えると僅かな期間で大きく進歩だな、と言うか気づけば3ヶ月過ぎてるんじゃないかな? 今日って何日だ?
携帯の電源を入れて確認してみれば7月12日、昨日がこの島に来てから3ヶ月目、また少し就職が近付いて奨学金の返還は大幅に短縮されるが、それでもまだ大きい会社の部長とか課長のボーナスでもやや足りない、次長さんとか役員報酬レベルかね、或いは議員報酬レベルと考えると早い、それも県議会とかじゃなくて国政の方だ。
うん、やっぱり凄まじいな。




