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刹那

 やはり雄大で壮大だな、霞む雲のような天の川に煌めく星達、何度見ても圧倒される圧巻の光景で、この星全てが遥か彼方に位置して、今この瞬間に存在しているかも怪しいというのだから驚きだ。

 今この瞬間見ているのは何年前の瞬きで、今この瞬間、あの星は何処にいてどうなっているんだろうか、もしかしたら周回軌道を外れて消え去っているかもしれない、もしかしたら別の星とぶつかって壊れたかもしれない、或いは寿命で、或いはそれ以外で、ある意味俺が見ているこの光景は一瞬一秒の奇跡で、一瞬一秒の絶景なのだ、まぁ年単位で無事だったりするのがご愛嬌という世界でもあるのだが。

ただもしかしたら今この瞬間生れた星だって、この夜空の何処かに有るかもしれない、一言で表すならロマンだな。


 何時かは誰かが、あの星星のどれか一つに到達するのだろうか、今まさに建設真っ只中、もう三年もあれば民間人でも宇宙にいける軌道エレベーターだって完成する、そこを起点に新たな旅を人類は遠くない未来に始めるのだろう。

 ある意味人類はまだ見ぬ何処かを探し続けた種族だ、冒険心と勇気を胸に世界中に住む一種族、それは住む場所を探して、食料を探して、何かを探してきた結果なんだろうな。

でなければ極寒の極地から灼熱の砂漠、高地に水上、およそ生きていける所なら大抵住んでいる、過酷だとかを知識と歴史とトライアンドエラーで踏み越えて、ついには月や火星にだって手を伸ばしたんだ、ほんの数光年、数百光年なんか気にしないで手を伸ばすだろう。

流石にワープ装置もコールドスリーピング装置も無いから数世代に渡って宇宙船でのんびり旅をするしかないんだろうがな、それこそ数百年単位で一光年を進むような歩みで。


 或いは第一陣が出発して、世代を交代しまくりながら進む中で、そろそろ機械が寿命で予備パーツとかも危うい頃にワープ装置か、それに準じる装置が開発できているかもしれない、まぁ後追いになるから座標が解っても追い付くまで年単位にはなるだろうが。

 少なくとも俺が生きている時代ではないな、月ですらテラフォームできてないわけだし。

星々を渡るより先にお隣さんに基地建設とかの方が先かね、まぁそれも俺が生きている間には無理だろうが、おそらく俺が生きている間に可能なのは計画段階と、上手く進んで搬入段階ってところか、建設はギリギリセーフでも本格的な入植は俺の孫の世代だな。


 まぁ、そんなものが、人類にとっての夢やロマンでさえ、この空の尺度で言えばミジンコみたいなサイズだろうな。

 もしかしたらそれ以下かもしれないが、まぁ俺が関係する事はないだろう、我が家は関わりはするが、それが身を結ぶのは遥か先だ、現時点で軌道エレベーターの開発に資金を出しているし。

完成したらプレオープンとかに呼ばれるんだろうな、行くのは祖父だろうが。

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