曇り空
何時ものように磯でのホースによる水抜き漁で魚を捕らえていく、今日は鰯とハゼが半々ってところか、幸いにして何時も通りの量で安心する、時期的に10日以内にリバウンド期が来るだろうし、ここで焼き干しの入れ換えができるのはありがたい。
まぁ悪いように考えても仕方がないし、対応策と保険が作れただけマシだし悪くなっても最悪ではない、それだけでずいぶんと救われている、今から備えをできたんだ、予想通りにリバウンドしたとしても最悪ではないのだから心配する必要も無いとは言わないが薄い。
少なくとも可能性が一つ潰れたと言うか最低限の備えによって問題から外れたんだ良しとしておこう。
墨巣さんは太刀魚か、コレはコレで珍しいと思うのだが磯で釣れるのかね? まぁ釣れないとしたら小魚を追いかけているうちにと言ったところか、まぁ美味しいし気にしない方向で考えるか。
小魚を焼いては干しの作業の合間に焼き干しを炙っていく、太刀魚は適当なサイズに切り分けて塩焼きで食べよう。
食事も終えて一気にのんびり気分に早変わりだ、集中と緊張から解放されるこの瞬間は気分が良いな、ただ残念ながら緊張に関しては最低限残す必要が有るから心の底からリラックスとならないのが微妙ではあるのだが。
「さて、明日だけど俺は竹を取りに行く必要があるから30分程別行動になる、必要なら墨巣さんの分も運び込むけどどうする?」
「そうね、特に何か作るつもりは無いわ、だから貴方が必要な量をってのが答えかしら」
やや間を置いての答えは特にないか、まぁ何かを作ったりは今のところしてはいるが小物は無いんだよな、まぁ自称不器用だからってのも有るのかね。
本日も気持ちの良い目覚めだな、とりあえず雨の音もしないし、昼御飯の確保は可能かね、後は雲行き次第となるがさて今日はどんな天気模様かな。
曇りか降らなければそれで良いのだがやきもきさせられる天候だな、幸いにして今はまだ降っていない、少なくとも朝の漁は可能だろうし、昨日焼き干しを補充したばかりだ、問題があるとしたらリバウンドが早まった予感しかしないって事だろうな。
まぁたらればを言っても仕方がないし起きてから考えるとしよう、どうせ今の時点で懸念される問題はほぼ片付いているし。
拠点に一度戻ってまた森を抜けて竹林を目指す、相変わらず曇り空だが降ってはいないだけマシだな、ただ暗いってだけだ。
転がった竹の中から適当な太さの物をとりあえず三本もあれば煙突用に使っても足りるだろう、壁の分は足りなくなったら取りに来るとしよう、おそらく十分に足りるだろうが。
まぁ足りなかったらその時はその時だ、どうせ入口の分は必要無いわけだし多少拡がるのは構わないから大丈夫だろう。




