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思い出す

 ひたすら穴を掘り進みようやく四面が完成する、後は調整と竹の埋め込みだな。

 勾配を考えつつ少しだか掘り下げたりしつつ調整を済ませていく、とりあえず二面終わったところで時間切れだな、墨巣さんはすでに三往復、薪も少しだけ山になっているし、このペースを維持したい。


 拠点に戻って昼食を作っていく、焼き干しに焼魚、物凄く食べなれたメニューでもはや飽きも有るがコレ以外がないからな、よくよく考えると魚好きでも心折れそうな献立だ、魚嫌いなら早々にリタイアしているだろう、或いは虫でも探して食うか、相変わらず朝方に鳴き声だけを響かせる鳥をなんとか捕まえるしかないな、まぁ鹿や狸という手も有るが現実的ではない。

 俺の場合、或いはこのサバイバル状況を体験した人の場合、食えるだけマシという理論で飽きても腹に納める事に苦を感じない、まぁサバイバルにしてはやや温い状況ではあるが真剣にはやっている、普通に考えて異常状況ではあるからな。

腹が膨れれば泰平なり、さて何処かで聞いたような覚えもあるが同時に俺のオリジナルのような気もする、別に上手いこと言ってやろうとか、そんな気持ちはさらさらないし、格言名言を求めた時代は遥か昔だ、まぁこれもあの頃の置き手紙と言うか後遺症かね? 完治はまだまだ遠そうだ。


 「ん? あぁ!!」

咄嗟に声が出てしまう、怪訝な目で見られるのは仕方がないとして、理由の説明だな。


 「すまない、急に思い出した事が有ってな、池に水草が生えてるんだが知ってるかな? アレの掃除を今の作業が終わり次第やるつもりでいるから少しだけ予定が変更になる」

 「後、何処かに一斗缶が有った筈なんだがな、それを使えば竃作りを一週間は短縮できると思う、問題はこっちに有るのかシェルターに有るのか解らないって事だな、テントから引っ越す時に見てないからシェルターだとは思うけど、最悪こっちの漂着ポイントに流れ着くのを待つ手もあるけど確実性に欠けるしな」

そう、何も一斗缶だけの、或いは石と粘土だけの竈に固執する必要はない、そもそもユーコンストーブとはかけ離れた物を作るんだ、材料も作り方も超絶ハイブリッドで良い。

問題があるとするなら一斗缶を取りに行く手間だが、1日潰しても余りある効果が見込めるんだ、その一手を使わない手はないし、有功利用しないと拾った意味もなくなってしまう。


 使える手はなんでも使うくらいの気概が無ければやっていけないくらいには物資に乏しい、無駄なくとはいかなくとも減らす事はできるし、労力を極力減らして動きたいのは確かだな。

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