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やること沢山

 「そう、先に竈を作る理由を聞いても?」

 「その辺りは微妙なんだがな、薪の消費を減らすために早めに手を打っておきたいってところか、お湯を沸かしたりするのに今のままじゃロスが多すぎる、現時点だと薪はかなりあるしルート開拓でさらに増えるんだろうが、それでも持ち運べる太さの木々を探す手間も何時かは出てくる、その前にって理由だな、温泉に関してはコレから夏だし、水浴びでどうにかはなっているし、お湯を沸かしてタオルを浸けてと手段もある」

「もちろん、それが最善で最高とは言わないが、温泉に浸かれるとしてもそこが泥だらけの可能性もあるし、整備が必要かもしれない、或いは手を出せない可能性だって有るんだ、リスクを考えるとな」


 リスクは常にそこにいるのだが、温泉は非常にリスキーだ、俺の幸運を持ってしても良い面が出る確率は恐らく六割、半々よりはマシとはいえ準備や対策、二の矢を用意せずに取り掛かるには二の足を踏んでしまう。

 杞憂に終わったならそれで済むが、仮に時間を掛けて、手間を掛けて空振りの場合、竈という保険がないと間違いなく二人して心折れるし、何より時間を無駄にする、それは避けたいし、そこまでリスクを背負って手に入れるほどの価値は有るのだろうが理由としては非常に薄い。


 「理由としては、筋は通っているかしら? 少し判断に迷うけど言っている事は理解できる、一応確認するけど、期間としてはどうなるの?」

「そうだな、天候にもよるし、材料にもよるが、とりあえず干場の完成は1週間以内、竈は一月前後、温泉が検証に数日、開拓に3週間として9月から10月までの長期計画だな、墨巣さんに手伝ってもらうとしておおよそ2週間は削減できるが、時期的に台風もあるからたぶん変わらないと思う」


 ユーコンストーブと、日本式の竈を組み合わせた物を作るつもりではあるが、その材料は土と粘土と石だ、石は有るし土も有る、粘土も少ないが池や川底に有った、中や周りで火を炊けばレンガ擬きくらいの強度にはなるだろうが雨には弱いだろう、簡易的な屋根と、煙突を考えると一月は欲しい。

 そこからルート開拓と検証、検証はとりあえず野草の煮汁に源泉、或いは海水が混ざっていない地点の水を加えて簡易PHチェック、木や指先等を浸けての泉質チェック、まぁ泉質に関してはこの間意図せず浸けてからなんの不調もないから大丈夫だろうが、あそこは海水混じりだしな、最低限の成果は見込めるがしっかりした検証とは言い難い。

やはり手が足りないし、予定ではあるが最短でも九月末、最悪なら11月まで掛かるだろう。

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