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 墨巣さんと合流して倦怠感と疲労に苛まれる中、もう一頑張りと磯を目指す、億劫というほどではないのが有り難いが面倒ではあるな。

 なんとか動きに問題はないレベルか、明日にはそこそこ回復するとして、もう1日同じ作業を続ければ明後日は動けないって感じか、まぁその前に先手を打てるから楽だな、それも最善手と言っても過言ではない一手だ、まぁチェスや将棋なら最善の一手は往々にして相手の狙い通りだったりするのだが今回は全く関係ないし不安に思う事もない。

イレギュラーの可能性は消せないがそれでも1日か2日の休息でかなり回復して一気に完成まで持っていける筈だ、そう見れば未来への投資でしかない。


 さて、磯に到着した事だしカオスな思考は一時、彼方に追いやって集中するとしようか。

 何時ものように水を抜いて魚を捕らえていく、今日は珍しく、と言うかおそらくこちらの磯では初めて、タコを手に入れた、それもかなり大きなミズダコだ、それに少量ではあるがゴンスイ、折角だきタコ飯でも炊くかね。

残念ながら理想にあるタコ飯とはいかないがそれなりにはなるだろう。


 墨巣さんの方は振るわず、小型の魚が一匹だけか、まあタコがかなりの、ちょっとお目に掛かれないくらいの大型だから大丈夫だろう、むしろタコが過重在庫になりそうな勢いだし。

 拠点に戻って下ごしらえからだな、とりあえずタコは滑りを取って下茹で、その間に米を洗って魚を捌く、乾燥させたタンポポの葉を水で戻してみて問題ないようなら使うか、問題有るならもう廃棄しないとだな。

続いて下茹でしたタコをぶつ切りにしてご飯の上に適当に並べて醤油と酒を加え出汁の風味を足すために少量のめんつゆも加えて戻した後炊き込んでいく、その間に魚を焼いて、タコも炒めよう、ついでに潮汁も付けたいんだが下茹でしたとはいえタコを入れると色がな、今回は諦めて見送るとしよう。


 米が炊けたところで蒸らしに入り、魚を焼き直してタコ炒めも暖め直そう、本当ならタコ飯には針生姜と枝豆も入れたかったんだがな、彩りと臭みが問題だな、彩りは使えそうなタンポポの葉で補うにしても臭みがな、下茹でしているし酒を加えているが多少は臭みも出るだろう。

 まぁそれもまた旨味と言うか、一つの風味となってくれる筈だ、そのために下茹での時点で酒を加えているしな、いろいろと技術を注ぎ込んで小細工を使っているし大丈夫だ。

そう言い切れるだけの技術は自惚れでもなく持っている、それだけ鍛えられているし育て上げてきた、この程度の逆境でどうにかなるほど生半可な腕ではない。

さぁ、美味しいご飯の時間だ。

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