傾斜
幸いにして此処は少し高台になってはいるからどの方向にも水を流そうと思えば流れていく、とは言え池側に流すのがベターだろう、それに建物、干場の屋根の兼ね合いもあるか。
位置関係で言えば南側、拠点側に屋根は下降させてある、となると壁を作ると考えて入り口は北側、そして北西側に池があるから東側は南北両方に下る、中央が膨らんだ形、北と南は西に下る感じにして西側も南北に下る形に、北西と南西に開口部を作って排出というのが無理がないだろう、ただやや面倒にはなるな、作業の完了を10日から一月近くに修正しないといけないし。竹も運び込む必要が有りそうだ。
となるとなんとなくで掘っていた東側も修正だな、幸いにして深さはともかくとして半分くらいしか掘り進めていないから大した手間とはならないだろう、ただまぁ、高さを考えるとやや面倒では有るのだが。
とりあえず掘り進めてからの調整と行こうか、流石に全体像も見えてない内から傾斜を付け出すと最終型がメチャクチャになりそうだ。
とりあえず四面を平らに掘ってそこから微妙に角度を作っていくとしよう、その間に雨が降るのは仕方がないと割りきるしかないが。
とは言え作業が面倒にはなる、どちらにしても時間は掛かる、長期的に見るべき作業だ、ゆっくりやっていくしかない。
ただまぁ、このスコップ擬きでとなるとかなり疲れるだろうな、とにかく頑張るとしようか。
穴を掘って掘って、少し休んでまた掘って、ひたすら土との格闘を進めるしかない、土にまみれた作業も嫌いではないがやはり別の作業をやってる方が楽で良い、疲れというよりは気の持ちようではあるのだが。
さてそろそろ切り上げて昼めしだな、なんとか一面の粗加工と言うか大まかな掘り下げは終わったがこれを後三回とプラスアルファ、キツいなぁ。
まぁキツくても作らないと完成とは言えなくなる、壁だけでも良いと言えば良いのだが排水考えないと大変なことにしかならないからな、残念ながら省略する訳にもいかない、手間を掛けなくていいなら省くと言うのに口惜しいね全く。
手を洗った後に墨巣さんに声を掛けて拠点に戻る、墨巣さんも墨巣さんでかなり進んだな、とりあえずおおよそ半分は終わっているしこの分だと1週間以内に作業が終わるだろう。
とは言え鳴子の量も微妙に足りないっぽいし作らないとだな、幸いにして端材は余っているし昼食後は休憩中の作業も再開だな。
焼き魚と煮魚の昼食を腹に入れて早々に建築現場に向かう、急いだところであまり意味はないのだが微々たる差は出ると信じよう。
さて土との格闘だ、とは言え柱がズレないようにだけは気をつけないとだな。
ひたすら穴を掘りつつ、休息変わりに鳴子を作って、また掘って、なんと言うかこの感覚が懐かしいな、初めての筈だとは思うんだが他の作業との混同が有るらしい、もしくはデジャ・ビュだろう。




