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サイフォン

 適度に休みつつ穴を掘りまくるがやはり半分も進まずに終わってしまう、それでもなんとなくコツは掴んだし明日からは作業が早くなる筈だ。

 さて、疲れと土にまみれた体のままと言うわけにもいかないし先に川で汚れを落とすか、それにいい加減頭も洗いたいな、流石に毎日川で濯ぐ程度の事はしているがやはり洗剤をきっちり使ってスッキリはしたい、まぁそれも夕食の後だ、一先ずは軽く汚れを落として墨巣さんを連れ立っての漁が先約、それも時間指定で入っている。

ある程度の汚れを落としたところで墨巣さんを迎えに行く、どうせ海水でまたべとつくのだがやはり気分が違う、と言ってもほんの少しの間でしかないが。


 墨巣さんを探して森を進む、さてどこまで進んだかね、おおよその位置は今までの進捗率から予測できるがどうしても誤差は有るからな、目算と感覚からの予測だし、まぁ仮にキッチリ測ったところで誤差は生まれるのだが。

 森を歩きつつ新たに張られた警戒網を頼りに突き進んでいく、この先かこれが途切れたその先に墨巣さんはいる筈だ、っとそろそろ声を掛けておくか、鳴子を身に付けていないとはいえ足音とかはあるしな。

「おーい、そっちに行くぞー」


 あぁ、そう言えばこの声かけによるホラーチックな部分は未解決だったな、と言っても解決方法はおそらく見付からないのだが。

 仮に笛とか鈴とかを使うにしてもやはりホラー臭はするし、光を使った合図は気付かれなかったり木々に阻まれて届かない可能性がある、どちらかがテレパシーに目覚めるとかでもない限りは声かけが一番無難で楽だ。

まぁ馴れてもらうしかないし馴れていくしかない、正解も正答もないからな、どれを選んでもメリットとデメリット、日常と非日常の狭間で揺れていると言うか、本当に取れる手段も方法も一つ残らずどっちもどっちと言える有り様だ。


 墨巣さんと合流して磯に向かう、さて本日も残り少し、もう一頑張りといきますか。

 いつものように潮溜まりから水を抜くべくホースをセットしてサイフォンを使う、そう言えばになるがサイフォンって人の名前だったりするのかね、だいたいは定理とかは発見者の名前になるし、仮にサイフォンの定理も同じだとしたら発見者たるサイフォン先生に感謝しないとだな、何時の人かも解らないが。

そう言えばになるがコーヒーサイフォンとかと関連は有ったりするのかね、アレもアレで何がどうなってるのか解らない物では有るが、ただまぁ望がよくアレでコーヒーを淹れてくれたが確かにドリップと違う気がした、残念ながら俺の舌ではほんの僅かな差しか感じないしそれを表現する方法も無いのだが。ただ旨かったのは覚えている、たぶん俺が飲んだコーヒーの中だと喫茶店とかも越えて一番だな。

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