嬉しくない記録
俺がしっかりしたところでどうなるような問題ではないし、どうにもならない、それでもこの生活を2ヶ月過ごした先達として、ほんの1年足らずの人生の先輩として、見せないといけないのは情けなく頼りなく、相談できそうにない姿ではない、頼りがいは無くて良い、情けなくて良い、それでも気軽に相談できる相手でいなければならない。
その覚悟を俺は決めておくべきだった、そこにあるのは停滞でもなければ逃避でもない、もっと酷い何かだ。
しかし、さて何がある、屋根の建築となると糸の結び方から教える必要が有るのだが、作業工程を考えると二人でやるような作業ではない、となると側溝堀りだが近くで作業をする以上危険が伴う。
となれば岩運びだが流石に一人じゃ無理か、無難なところで警戒網を拡げる作業を任せよう、流石に拠点の補強は技術が必要だし、まずは簡単な作業でも解りやすく必要な物からだ、生活には直結しないから地味だが。
「なら警戒網を拡げる作業だな、竈を設置するために拠点を少し調整する必要が有るんだがその前段階として作業をお願いしたい」
とりあえず明日の朝は警戒網の設置方法を教えるとこらからだな。
体にまとわりつく睡魔を引き剥がして目覚めの時間となる、体が軋む感覚がする、ここに来て疲れが顔を出してきたな、全くもってタイミングが悪すぎるぞ、とりあえず今日はどうにかなりそうだが明日は休暇にした方が良さそうだな、焦りは有るが流石に無理は禁物だ。
顔を洗ってシャッキリした所で磯に向かう、しかしやはり怠いな、明日は休みにするつもりでは有るがセーブした動きでの作業になりそうだ。
何時ものようにホースをセットしての作業を進め、魚を捕らえていく、やや疲れが邪魔をして動きに精細さが足りないな、精細さと言うか豪快さか、単純にポテンシャルやパフォーマンスで良いのかね。
なんかこんなことを前にも考えた気がするが気のせいだろうか、まぁどうせ前回疲れが出た時にでも思ったんだろう、なんだったらこれから先も何処かのタイミングで思うんだろうな。
小魚が少しか、とりあえずもう一段有るが最低記録をさらに更新したかもしれないが過去最低となればシェルター側の磯での事になるはずだ、あそこじゃタコと貝がメインだったからな、魚は添え物レベルだった。
結局、捕れた魚は昨日より少なく、リバウンドが加速しているようで笑えてしまう、墨巣さんの方も今日は黒鯛が一尾と焼き干しを使いきる事が確定する。
ただ、ここまで下がるとなると不運状態も早く抜けるだろう、人生万事塞翁が馬と言うし幸運と不運の総量は決まっていると言うが我が家の場合幸運に振りきれている、仮に総量説が正しいとして不運の絶対量が少ない以上、過度な不運はむしろ望むところだ。




