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天運

 「で、天運持ちの見分け方だけど、これは簡単でな、天運持ちって初代を除くと特化型だから日常だと我が家の物差しだとかなりの不幸なんだよ、歩いてて蝉にオシッコ引っ掛けられたり、お気に入りの服が洗濯縮みしたり、だから割りと早い段階で解るんだよ、ただ何に特化した天運持ちかはトライアンドエラーで調べるしかないんだけどね」

「例えば爺さんなんかは技術投資に特化してるから宝くじとかはだめだな、まぁ経験とかで株もやれるみたいだけど」

説明を続けながら竹を適当なサイズに切り分け、パーツが揃う、後はロープで固定して補強材を追加ってところだな。

今日中に完成形まで使ってみての調整が明日だな、竹細工にも馴れたとは言え流石に完璧な出来上がりを一発で決められる程極めていない、職人と呼ぶのもおこがましい、下手の横好きでしかないからな。


 さて、今日は薪の組み方を実践して貰うつもりだったのだが、荷物が届く時間もあるし手早く済ませてしまおう、ただ着火だけは完全に習得したか見極めたいしチャレンジしてもらおう。

 テキパキと薪を組み、準備を済ます、本日も焼魚の昼食となるがさて、一発成功となるかな。


 差し出したファイアスターターの扱いは完璧と言える、確実に火花を散らして焚き付けに引火させているし、その後も恐れる事なく空気を送り込んで炎へと変えている、もう着火は習得したと言っても良いだろう、習得スピードはもしかしたら俺より早いかもしれないな。

 困った事にというか、俺の時は確か3日以上掛かったんだが、彼女がこの島に流れ着いてほんの1週間足らず、着火方法を教えて3日足らず、銛の扱いといいセンスの塊だな、陸上で指定選手と言うし体の扱いに関しては俺よりかなり上だな。

まぁ親父の運動神経を受け継がなかった俺では足元にも及ばないだろうが、運動神経はお袋に似たからな、残念ながらセンスという部分に関してはスポーツにしても芸術にしても壊滅的だからな。


 本日も焼魚のみの食事を終えて、さぁここからは竹を組み合わせてのトイレ作りだ。

 長いものと短いものを交差させたりしながらロープで固定しながらある程度の調整をして形を作っていく、かなりロープでガチガチに固めているが体重を掛けて大丈夫だろうな、足を増やし補強するにもサイズ的に限度がある、仮組みの時点では余裕を持たせたいのだが、上手くいくだろうか。


 適度に会話を弾ませながら高校時代の武勇伝を聞いていると、バタバタと鳴り響くプロペラ音が荷物の配達が来たことを知らせてくれる。

 なんかここに来る前に乗ったヘリコプターを思い出すな、流石にあそこまでの爆音ではないが近くはある、こんなの個人で飛ばして良いのかね? 騒音でご近所さんから白い目で見られそうだ。


 約3分で開けた森の開口部からドローンが下りてきて着陸した、したのだがこれ、ドローンか?

本体部分と言うか中心部は円形で直径は75センチくらい、そこから四方向にY字形に伸びた腕の先端にそれぞれ30センチを越えるプロペラが着いており、本体下部に段ボールを抱え込んでいた。

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