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忍耐

 さて、時間的に今日か明日までに連絡が来る筈なのだが時間はどうなるのだろうか、流石に早朝や深夜はないだろうし、こちらに合わせて夕方だろうが連絡のタイミング次第では移動が間に合わないし明日にでも移動した方が良いだろうな。

 午後も釣り糸を解す作業を続け、少し一息吐いて確認してみればようやく七割くらいが片付けいていた、まる2日使ってやっと七割か、移動を優先するとして今日中には間に合いそうにない、徹夜でもすればなんとかなるだろうが流石に暗い中夜なべというのもゴメンだしな、素直に後日に回す事になるだろう。


 チマチマと釣り糸と格闘する作業で肩と首と腰がバキバキに固まり悲鳴が聞こえてきそうだ、念入りなストレッチを考えて早めに切り上げ親父直伝の全身ストレッチで体のコリを取っていく、ヨガをベース太極拳を加えたらしいオリジナルの体操は全身の筋肉を程よく解し、程よく鍛える事ができるらしい。

 ただ、その間もバキバキと音を鳴らす関節にやや恐怖を感じてしまう、人体ってここまで音を鳴らして良いものだったのか、と。

隣で俺を真似て似たような動きをする墨巣さんの方は全くと言って良い程の静けさなのが物悲しくなる、確かに俺はインドア派ではあるが雨天を除いて毎日のジョギングは欠かさなかったし、この3ヶ月近くは体を酷使してかなり鍛え上げられた筈だ、しかしその道を極めんと鍛え上げた肉体には劣るらしい、流石に俺の腹筋はあそこまで割れてないしな。


 「そろそろ夕食を捕りに行こうか」

と久々に言葉を発し、昼間に決めた和気あいあいムードが出来なかった事に今更ながらに気付いてしまう。

どうにも集中してしまい会話を弾ませる事ができない、一言で言えば向かない作業という事になるのだが今のところできる作業が思い付かないため仕方がないだろう、トイレとかを作るにしても材料が必要だし、竹は簡単に手に入るしロープも有るが現状で困ってないから後手に回してしまう。


 まぁその辺りも早めに対処しないと後に響くし墨巣さんのモチベーションに直結するだろう問題だ、最低限の形は作って上げたい。

 流石に壁は無理だが椅子くらいならなんとかなるし、荷物の受け取りが終わったら取り掛かるとしようか、幸いにして墨巣さんが釣糸を手伝ってくれているから俺が抜けても遅れはほぼ無いだろう。

とは言え少なくとも2日は耐えてもらう事になるのだが触れない方が良いだろうな、意識を向ければ耐えられる物も耐えられないのは経験済みだ、先達としては後輩を苦しめる訳にはいかない、いやすでに遅いのだが後悔は先に立たず、今から始める事で帳尻を合わせるとしよう。

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