屋根張り作業
磯での漁を済ませて焼き干しの入れ替えとなる、雨を挟んで湿気た感が有るしな、早めに入れ替えておきたい。
焼いては干していき、一部はそのまま美味しく頂く、足りない分を焼き干しを炙った物で補填して腹を満たし、明日の予定を組み上げる。
朝から屋根の建設、そこでロープを使いきるだろうから昼は予定していた竹の伐採、塩作りはまた後日だな。
本日も天候に恵まれ作業が捗りそうだな、とりあえず朝の漁を済まして焼き干しに加工する分も含めて確保できた、とりあえずひと安心だな。
食糧が確保できるならそこに気を回さなくていい分、他の事に集中できるからな、少なくとも空腹で動くような状況にはなりにくい。
昨日加工しておいた屋根材を梁に並べていく、長い分やりにくいな前の時は鉄板の穴を塞ぐ程度を並べただけで経験がない、床を張った時とはまるで違い暫くはコツを掴むのに終始する事になるな。
加工した分全てを並べ終えてロープで固定していく、とは言え全体の一割も埋まっていない、ロープももうないしこれは長丁場になりそうだな。
昼食を挟んで竹林に向かう、予定通り竹の伐採を進めよう、屋根材としては建設現場にある分でギリギリ足りるとは思うが他の何かを作るのに必要となるからな、今ある分では少し心もとない。
竹を斬り倒して枝先を払い、保管場所に積み重ねていく、風雨に曝されて腐るものも出るだろうがそこは仕方がない、さすがにこちらにも干場となると色々と大変過ぎて手が回らなくなる。
ひたすら竹を斬り倒してかなりの数を確保した所で作業を切り上げて直接磯に出る。
用意しておいたホースを取り出してセットし吸い出す、もはや躊躇や無駄はなく失敗もほぼ無くなってきた、これはかなりありがたい事で相当に助かる、塩水を口に含むのは嫌だし、せっかく吸い上げた海水が戻っていくのは悲しい物が有る。
鍋も併用して一気に水を抜き、集まった魚を掬い上げては選別していく、この漁にしてから一月足らずくらいだろうがかなりの時間節約だな、それに体力も差ほど使わないし、極端に言えばホースさえあれば掬い上げる手間だけで済んでしまい腰を屈めて水を掻き出す必要もないのだ。
手に入った魚を鍋に入れて持ち帰り拠点に戻ると同時に準備を済まして調理を開始する。
とは言え、いつものように焚き火を使っての焼魚ではあるが。
良い感じに焼けた物から食べていき、順繰りに腹に納めてしまう、さて明日は塩作りだな、それが済んだら安全確認をしながらシェルターまで移動して、その作業の間に焼き干しを補充しておこう。
ロープの確保が一段落するまでは向こうに拠を構える訳だが食糧は期待できないからな、持って行って損はない筈だ。




