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最大限の対策

 「おい、深夜に電話で叩き起こされてなにかと思えば悪戯電話、朝っぱらから騒がしいと思えば近所で火事、ようやく一眠りしたと思ったら楓が死んだ時クラスの災厄だと? なんだ地球でも滅ぶのか?」

 ああ冗談が出たなら機嫌を無視して対応できるくらいには落ち着いたらしい、もし明日世界が滅ぶなら俺は今ごろ不安とストレスで発狂してまともな思考も言語も残っていないだろう。

祖父もそのくらいは把握しているしそれを踏まえて本腰を入れる気になったらしい。


 「とりあえず親類縁者に検査させて関係各所に話を通して諸々と様々な準備をしておこう、それで良いな?」

 おそらく今できる最大限、祖父が関係各所と言うなら大臣くらいまでは話が行く、根拠が虫の知らせなんていうオカルトなんだ、これ以上はやり過ぎなくらい。

「うん、ただ感覚的にここから近い、範囲も期間も解らないけど流石に富士山大噴火みたいなのはないと思うし親戚も健康そのものだと思う、漠然としすぎてこれが限界だけど本命地震、対抗大中火島噴火って感じかな、真っ当な天運持ちならもう少し絞れたんだけど」


最後に皮肉と抗議を一言添えて電話を切る、後は祖父が動くし俺の方は野となれ山となれだな。


 とりあえずやれる事はやろう、比重は対策に傾けて鳴子の大量生産といこう。

 竹を切り分けてはパーツ毎に加工、ひたすら繰り返すが拠点のチェックやら電話やらで作業量としては昨日よりやや多いくらいか。

午後からの予定で調整をするとして食事を済ませてしまおう。


 焼いた魚の香ばしさを楽しんで、炙った焼き干しの食感を楽しみ腹も膨れたところで拠点を後にする、食事も終わったというのにまだビンビンキテるな、なんか凄くソワソワしてしまう、これが続くのはキツいな。

 とは言え何が起こるまでは収まらないし、対策を取ろうにも未来が見える筈もなくだ、とにかく様子見を続ける以外に取れる手段がない。


 竹林に向かい竹を束ねて担ぎ上げる、慎重に慎重を重ねての作業はかなり遅いが、おかげで竹林付近や磯へ向かうルートに危険物はなかった、それでも不安は拭えていない。

杞憂で済めばという期待ができない以上、余剰の時間を全て使っての過剰なくらいの準備が必要となる。


 拠点に竹を運び込み残り時間を逆算して少しだけ鳴子を作成する、竹半分も加工できないが三つくらいは作れてしまうし、三つもあればカバーできる範囲は少しは広がる。

 今日の作業で進むのは全体の半分まで行ければというくらいか、まぁ半分も進めばかなり助かる、範囲としても申し分ない、少なくとも池側からの侵入は防げる。

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