泥臭く
梁をしっかりと固定してようやく骨組みが完成する、ほんの数メートル四方を囲む竹の骨組み、屋根はすかすかどころではないし盛土も側溝もない地面と干場はとしては全く運用できないが、一段落である。
さて残る時間は竹の加工に使っていこう、何せ今のままだと切り出したままの竹だからな、サイズも合ってないし割らないと数も足りなくなる。
しばらくは朝の内に加工、昼から運搬と建築って流れになる、鳴子は気分転換でやっていくしかないな。
ここ最近、一手を打つのに時間が掛かりすぎている、悩むのは仕方ないし、即断即決は良いが手をミスれば取り返しは効かないしな、やはりそこも痛し痒しか。
作った鳴子は運搬後の作業で設置するとして、とりあえずは食事にしよう。
焼いた魚を食べつつ予定を組み立てる、道筋を一つ立てるのも難しい、光明を見たいモノだが、この状況下だと作り出すしかない、妙手にはほど遠い泥臭い一手を打ち続けるのがやっとこさ。
これも狸が現れたから・・・・・・いや後回しにしてきた自業自得か、とは言えどうにも痛し痒し、猫の手も借りたいが無理だしな。
さぁ腹も膨れたことだしもう一頑張りといこう、うだうだ考えるのはもう止めだ、やるしかないのだからやれる事をやろう。
竹林まで下り、竹を担いで上る、この作業もかなり慣れた、前は半日掛かりで海岸線を行き来していた事を考えればほんの1時間足らずで済むのだから丘を上るくらいは軽い物だ。
持ち込んだ竹を積み上げ、溜まった端材でまた櫓を組み立てる、これでさらに作業が捗るだろう、少なくとも中途半端にへし折れたりしないしその事に気を使う事もなくなる。
さて脇道がまた一つ片付いた、少しずつではあるが集中しやすい環境が整っていっている、無駄でも余分でもないがそれでも時間を必要とする事が無くなっていくのは大きい。
少なくともやるべき事がまた一つ減ったんだ、気分も軽くなっていく。
さて鳴子の設置をやっていこう、現時点では全体の三分の一にギリギリ届くというくらいしか設置できていない、ロープ事態は拠点の回りに張り巡らしているが、まだまだ警戒網としては未完成も良いところだ。
だが、このペースなら1週間で片が付く、集中的にやれば3日半くらいだろうか? とは言え平行作業と決めたのだ、初志貫徹でやっていこう。
まぁ鳴子の数の分しか作業もできないからどれだけ気合を入れたところでどうにもならないのだが。
鳴子の設置を終えて続いては屋根の設置作業となる、こちらもまた朝に加工した分だけしか作業できないし今日はあまり加工できていないから時間がそこそこ余ってしまうがそこは気分転換に使うとしよう。
半分に切り分け、さらに半分に割った竹を並べてロープで固定していく、高さが有るから作業スピードはシェルターを作った時よりダウンする事になる。
それでも量事態が大した事ないからあっという間に終わってしまう、この辺りの調整は明日以降の課題の一つだな。




