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加減

 さて微妙と言うか、けっこう余ってしまった、とりあえず穴を掘り続けるとして残る時間を消費するとしよう。

 ひたすら穴を掘るが全く進まない、残念ながらヌチャッとした地面が邪魔で邪魔でとにかく時間が掛かってしまう、予想の半分が限界だ。


 少し疲れた体を鼓舞して磯に向かいホースを伸ばして水を抜く、久々に海水を含んだ事でいよいよもって精神的にキテる事を自覚する。

 この数日は全く無かった事がミスの後に来る泣きっ面に蜂のような事象は俺の焦りと精神的なダメージの現れだな。


 まぁ良い、今日という日はもうすぐ終わる、魚は十分に捕れたし飯でも食べてゆっくり眠って切り替えよう。



 本日はなんとかギリギリ雨が降っていないって天気だな、これは作業中の一雨を覚悟した方が良さそうだ。

 だがせめて昼までは持って欲しい、それだけの時間が有れば穴堀りは後一つというところまでいけるし、食事も暖かい物を頂ける。


 さて、あまりゆっくりしていられないようだし、サクサク磯に向かうとしますかね。

 ホースから水を吸い出す時のコツは最初は大胆に、中程は慎重に、後半は惰性で行くの一言に尽きる。

それでもごくたまに失敗して水が戻っていき、また一から吸い出さないといけない時もあるがその辺りの加減もだいたい掴んだ。

ミスは極力減らしたいし実際にかなり減っているがそれでもイレギュラーで焦ればミスが誘発される、この辺りが今後の課題だな。


 まぁ焦りから生じるミスは減らせそうにない、どれだけ注意したところで無理な感じしかしないが頑張れば何時かはどうにかできるはずだ。

 まぁ希望と野望は大きくだ、こんなショボい事に野望やら希望やら言い出すのはどうなんだという問題も生じるがもう気にしないと決めた。

逃避して何が悪い、そんな些末な事に悩むのは銛が杖になった瞬間に捨てた、逃げて良い事からは全力で逃げさせてもらう。


 十分な量の魚を手にいれ拠点に戻る、さて残った時間は穴堀りだ、まだギリギリ雨は降っていない、なんとか水際で踏ん張っているような天候だがほんの僅かな切っ掛けで崩れそうだ、流石にこんな真っ暗な雲が晴れる事はないだろう。

 乾いた地面は固まり、かなり硬くてフライパンが入っていかない、これがちゃんとしたスコップなら多少はマシなんだろうがフライパンだしな。

せめてツルハシでも有れば少しは掘りやすいんだろうが代わりになりそうなのは竹槍を地面にサクサク突き刺す行為くらいだし、恐らく焼け石に水だ。


 作業はあまり進まないが早めに切り上げて昼飯といこう、雨が降る前に調理を済ませよう。

 昨日はテントに避難させていた薪で料理できたし、昨日のうちから干していたからなんとかなりそうだか天候を見るにまた一部だけでも避難させておこう。


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