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作業中

 昼食を済まし竹林に向かう、なんと言うべきか日常的になりすぎて忘れがちだが今はサバイバル中で非日常の真っ最中なんだよな。

 当たり前のように魚を捕り、当たり前のように竹を運び出し、当たり前のように干場を建築しているが普通なら狼狽えて慌てて何もかもに絶望している筈だ。

期限が区切られしぶしぶとは言え望んでの生活というただ一点だけでこうも違うものか。

まぁ俺が男というのも一つのポイントであろう、女性にはサバイバルに対するロマンとかは薄いだろうし、竹を運び出すのもかなりの大仕事になる、いや危機的状況なら女性の方が強いというし逆に向いているか? まぁ確かめようもないし、知りたいかと問われれば否だな。


 いつものようにカオスな思考の暴走を乗りこなしながらひたすら自問自答を繰り返す、なんというか暗いなぁ、これでひとり言が増えるようになればもう陰鬱とした奴にしか見えないだろう、ありがたい事にそれを見る他人がいないから特に気にしなくて良いのだが。

 それこそ全裸で生活しようと大声で歌おうと奇声を上げながら奇行を取ろうと誰も見ていないのだから恥ずかしいとかいう感情にもならない、だがそんな事をした時点で人としてどうなんだという理性がブレーキベタ踏みで許してくれない。

と言うか仮にそんな事をして、それに慣れか目覚めでもしたら戻った時が怖くて仕方がない、人間誰しも変態性を自らの内面に持ち飼い慣らしていると聞くが、下手に目覚めて暴走した場合、歌を歌って過ごすくらいなら近所迷惑の注意で済むがそれ以外なら塀の中に入れられても文句は言えない。


 まぁ全ては仮の話しだし、幸いにして俺に露出の趣味や性癖はない、仮に目覚めるとしたらムラムラをスッキリさせようとして野外での開放感にというパターンだろう、わりと切実に注意しておこう、それこそ致している間は『ここは無人島だから外でしているのであって普通じゃない』と言い聞かせよう、間違いなく途中で萎えるだろうけど。


 思考が迷子になっているうちに竹の運び出しまでを終えてここからはかなりの大仕事、集中していこう。

 とりあえず長さは十分以上に足りているし流石にこのまま柱にするには長すぎる、前と同じく一本の竹を二分割して柱二本になる筈だ。

大体半分くらいの所に鋸を入れてギコギコと前後させ切り分ける、座りながらの作業だとやはりやりにくいな、後で作業台を作るとしよう、どうせ先の方は細いからと搬出の時に切り落とした物が転がっている筈だし、その程度を運ぶなら大した手間でも作業でもない。


 さて計四本分の柱はできた、後はこれを建てるだけだ。

 昨日掘っていた穴をさらに掘り下げ、拾っておいた比較的平らで大きい石を設置、その上に竹を立てて梁と設置させロープで固定し埋め戻す、たったこれだけの作業なのにかなりの時間を使ってしまった、特にロープで固定するのには苦労する、何せ梁の高さは2メートル手が届く筈もない、急遽足場として盛土を作り対応したが次も同じようにしないといけない。

脚立も作らないといけないな。


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