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鳴子作り

 積まれた竹は約1ヶ月の間に水分がかなり抜けたらしく青々とした緑色から枯れた黄色に変わろうとした斑模様になっていた。

 細い物などは完全に水分が抜けきったようで真っ黄色だ、軽くはなっているはずだが流石に数キロとまではいかないだろうな、とりあえず太い物を二本と細い物を一本ロープで結び運び出す準備を済まし追加で数本を切り出すとしよう。

流石に干場を作るには足りないだろうし、今のうちから準備しておけば運び出す頃には乾燥も進んでいる筈だ。


 太い物をメインに切り倒し、余分な枝葉を落とし、引き摺って所定の位置に転がしておく。

 とりあえずは梁と柱くらいはこれで足りる筈だし、足りないならまた切り倒してしまえば良い。

肩に竹を担いでゆっくりと歩く、距離的にはシェルターより随分と近いがかなり登る事を考慮すると大変さは変わらないように思える、丘を登りきって休憩し、森を抜けて拠点まで竹を運び込む、掛かる時間はシェルターまて担いで歩いていた頃より短いが体力的には同等だな。


 とりあえず拠点の端に竹を転がしておく、建築作業には最低でももう二本程、竹が必要となるし、それでもまだまだ足りない。

 もう一回運び込みたいのは山々だが流石に疲れた、今日のところは鳴子を作る作業で時間を潰しながら休むとしよう。


 幾つもの竹筒と割った竹を組み合わせてロープで結び、10セットを作ったところで作業を切り上げて早速張り巡らしたロープにセッティングしていく。

一部とは言え鳴子が設置できた事で安全性はほんの僅かだが上昇した筈だ、とりあえず拠点の周囲の半分強はロープで区切っている訳だし、縄張りの主張はできているはずだ。

まぁ野生動物に何処まで効果が有るかは別として、最低でも此方が気付かないうちに急接近という状況にはなりづらい、警戒網の完成まではまだまだ時間は掛かるがそう遠くない未来ではある。


 まだほんの少しばかり早いが磯に向かうとしよう、余る時間は海でも見詰めて過ごすのも良い。

 なんというかワビサビとも違うノスタルジックな気持ちに浸れる事だろう、疲れを癒すという面も強いがたまにはこういう時間も乙なものだ。


 目の前で緩やかに進んでいく引き潮に合わせて準備を済まし、ある程度まで引いたところで作業を開始する。

 今回はやや戻って腹八分目くらいは捕れた分で賄えそうだ、明日にはリバウンドも終わっている筈だ。

とりあえず残っている焼き干しを食べきってしまいたいし、上手く調整しよう。

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