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白紙提出

 多角的に物を見るのは何事にも必要だろう、まぁ猪突猛進でも良いとは思うのだが効率化とかは必要だからな、無駄が増えるってのは体力を時間を消耗するだけだ、常にやる事を複数の視点で考えて最も効果の有る方法をと言うのは無理だが大事だと思うのならば意識的に思考を切り替えるのは悪手ではない。

 妙手好手でもないが定石を固める手では有ると思う、思考をひたすら巡らせつつ手は勝手に動く、注意力散漫でも自動機械的に罠が編み上げられる、おそらく逆さ釣りでも問題無いってくらいには慣れているからな、まぁマジに逆さ釣りになれば状況把握に終始して篭なんぞ編む暇は無いのだろうが。

と言うかどういう拷問なんだと問いたくなるな、逆さ釣りで篭を編めとか、俺なら逆さ釣りでも大抵の秘密は暴露すると思う。


 と言うか頭に銃突きつけるだけで十分だな、特別な訓練なんぞ積んでいる筈もなく先輩曰くドエムらしいが特別痛みに強いなんて事も無い、覚悟して飛び込んで耐えるのならばまぁなんとかはなるかもだが拷問って覚悟してされる物では無いと思うしな。

 と言うか真性の混じりっ気一切無しのドエム相手に拷問って効くのかね、確か満月の狂人だかが爪の間に針刺しは無理とかなんとか言ったという記録を読んだ覚えが有るが。

普通に傷口に塩とかタバスコとかでも想像するだけで悶絶しそうになるし俺がマゾヒストと認めるにしても俺のような、紛い物のなんちゃってマゾと真性とは違うだろうがマゾヒストだから痛みに強いなんて事も無いと思う。


 昼飯を終えてとりあえず四割くらいか、今日で八割に届けば上々かね、明日は温泉や最終チェックとしても残り二割を片付けるには十分なくらいに時間は余るだろうし、まぁ使う機会が無い事を祈りつつの作業ではあるがこれまでと同じくチマチマと続けるだけだな。

 無限とも思えるくらいにチマチマの四文字がループして、この1年ではてさて何回繰り返したのか想像も付かないな、ただ四桁に届くくらいは繰り返している、何をするにも一歩一歩チマチマチマチマ、一足飛びになんてのは無くて目先から一つまた一つと片付けながら前に進んできた、俺の一生でおそらく万では足りないくらいにそれを繰り返すのだろう。


 見るでもなく考えるでもなく、無我でも無心でもなく、さりとて他の何でもなく、これをなんと呼ぶのかね。

 ただ体は動く、考えるでも考えないでもなく、しかし勝手に手が動く、これは一つの境地なのかね? だが成長が止まったという風でもない、答え探しは永遠と続くが死ぬまで答えは出そうにないな、もしかしたらこれからの経験で答えを見出だすのかもしれないがそれは年老いた俺に任せるとしよう。

今の俺では白紙でしか提出できない、背伸びをして時間を使うよりは次の問題に取り掛かった方が点を稼げる。

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