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Re:KoboldSaga  作者: 空見鳥
9/33

ひゃっはー!俺のスキルで天下統一じゃーー!ひゃっはーー!

 東の空が白み始めた頃、大草原の片隅で1匹のコボルトが膨れ上がった腹を抱えながら寝転んでいる。

 ゲフゥ…と汚いゲップを鳴らすコボルト、つうか俺。

 寝返りを打ち、おぅっぷと嗚咽を漏らす。


「く…食い過ぎた……」


 その通り、俺はスキルの凄さを知ってハシャギ過ぎらしく夜通し草を喰いまくった。そのおかげで新たなスキルを得たし、途中から同じ物を喰うと得たスキルが成長することに気づいたりもしたのだが。


 だからと言って大草原の一画を草の生えていないエリアと化したのはやり過ぎだと自分でも思ってしまう。まあ、砂場となってしまった範囲は全体の50分の1も無いだろうが……。面積的にはほんの2000坪ほど、大きさにして東京ドームの約7分の1ってところだろうか?うん、けっこう喰べた。


「んーと、どれぐらいスキルあんのかね?途中から分かんなくなっちったぞ……」


 というわけでステータスを開いて調べようと思い、オープンステータス!っと声を張り上げる。

 が、何も起こらない。コボルトマザー曰く俺は簡単に視れるはずなのだが……。

 うんうんとステータスの出し方を考える。


「あ、草の説明事項を視る時に問うたし、自分のことを問えば出るんじゃね?」


 ふとその考えが思い浮かぶ。

 思い立ったが吉日それ以外は凶日なので、 即座に口に出して自分に対し誰何を問う。

 すると視界に文字が滲み出す。やはり俺は頭が良いなと自画自賛しつつステータスを視る。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

レベル:22

名前:コボリス

性別:♀

生命量:3781

魔量:3088

攻撃力:865

防御力:349

俊敏性:470

殲滅力:789

防護力:700

変換性:61/1{変換数/所要時間(秒)}

スキル

【技能喰者】

【賢狼の見聞】

【七日七晩不眠不休】

【猛爪】

【迅脚】

【危機察知】

【魅惑】

【コボルト言語】

【痺毒生成】

【麻痺耐性】

【光合成】

【水分補給】

【蒸散】

【魅了】

【生命強化】

【生気吸収】

【肉体活性】

【催眠毒生成】

【催眠耐性】

【毒生成】

【毒耐性】

【侵食腐敗】

【腐敗耐性】

【魔力吸収】

【魔防壁】

【魔珠生成】

【種子】

【繊維糸】

【進化途上】

【精力強壮】

【再生滋養】

【精霊祝珠】

【絶倫の助く】

【滋養強壮】

【爆裂果実】

【這い蔦】

【捕獲縛蔦】

【神聖魔法】

【群生聖域結界】

【浄化】

【神聖耐性】

【粘着体液】

【フェロモン】

【芳香】

【悪臭】

【纏棘】

【蛍光源】

【光耐性】

【薬膳生成】

【地母神の加護】

【水神の加護】

【自然の芽吹き】

【成長促進】

【思考補助】

【生命力結晶化】

【無性生殖】

【脚力上昇】

【跳躍飛宙】

【多卵産】

【繭糸】

【甲殻生成】

【仮死擬死の心得】

【鞘翅生成】

【複眼化】

【幻惑花粉】

【幻惑耐性】

【花粉塵爆発】

【寄生】

【胞子散布】

【器官覚醒】

【膨張収縮】

【存在維持】

____________________


「長ったらしい!」


 ステータスを視て思った言葉が思わず口から漏れる、つうか飛び出した。

 思っていた以上にスキルが増えている。

 しかもそのほとんどが群生していた物を喰っていたため、同じ物を食い続けたことでスキル強化されているという。


 これはいろいろと凄い気がする。

 直接的な物理攻撃系のスキルが少ないが、間接的スキルの一つ一つが凄い。凄い、本当に凄い。なんかもう凄いとしか言いようがないわ。

 もし今の気持ちを一言で表すとしたらーーー


「草ウマーーーーー!!」


 だな、うん。

 だが間接的スキルばかりでしっかりとした戦闘向きではないな。どちらかと言うとこのままでは暗殺者系になってしまう。

 いや、確かに必殺仕事人みたいなのはカッコ良いと思うが、アレだって物理攻撃を使用していた。


 折角凄いスキルを手にしたのに強くならないのはアホだと思うんだ。

 そして強くなるにはやはり物理攻撃が欠かせない。

 しかし物理攻撃は草や花から手に入れるのは難しい。

 なら何から手に入れるか、簡単だ。物理攻撃を得意とする動物やモンスターから手に入れたら良いんじゃないか!

 黄色いネズミからアイアンテールを手に入れたり、彷徨う中身空洞の鎧から剣術を手に入れたりすれば良いのだ。


 そしてどんどん強くなって世界最強とか目指してみます?

 うーん、テンプレだな〜。

 まあ凄いチート持ってるし俺ならできるはずだ。前世にあった小説のキャラみたいな生を満喫したって誰にも怒られないだろ、うん。


「よし、俺はこのチートスキルで天下統一を目指すぜ!」


 そう天に向かって両拳を掲げ、宣言したのだった。

良い具合に調子に乗り出してきた主人公。

それを書きたかったのです。

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