チート過ぎて使えない!!
異世界トリップ
それはオタクならば1度は夢見るものである
オタクというほどではないがちょこちょこラノベを読む私も
異世界とか魔法とか面白そうでいいなと思ったことはある
ローブを着て、杖をもってバーンと魔法を打ってみたかったのだ
そして、つい先ほどまではそれが叶ったと思っていたのだ
神様のミスで死んでしまった私、霧咲 裕璃華は
テンプレ通りに神様からチート能力を貰い
異世界に生まれ変わったのである
しかし考えが甘すぎた
そんなにうまくいくはずがないのである
チートな能力を貰ったのはいいがぶっちゃけ強すぎたのだ
確かに神様は私の願った通りの能力をくれた
それは理を操る力である
そもそも理とは世界の決まりのようなものだ
例えば地球には魔法がない
しかし異世界にはある
たとえ魔法を使える世界の人間であっても
世界の理が使えないのなら魔力があろうとなかろうと使えないのである
強制力のある決まりなのだ
ようは理とはそれ以外ではどうにもできないことと考えるといい
それは魔法でもねじ曲げることは出来ない
だが私はその理を操る力を手にいれたのだ
それさえあれば魔法が使えなかったとしても
理を【私が魔法を使える】という風に書き換えたりすればいいのだ
しかし現実はそう甘くはなかった
なんと異世界の理は魔力があると言うことと天候に関することだけしかなかったのである
私は魔力はそれなりにあった
つまり少しずつは訓練すれば増えるし
魔法を使えないわけでもないので
理をあやつっても意味がなかったのだ
何故かというと理がこの世界ではアバウトすぎたのだ
何せ、魔法で不死結界を張っておけば
中で死んでしまっても外に出れば生き返るのだ
つまり生命に関しての理もなしということだ
他も魔法でどうにかなったりするので理の能力はあんまり使えない
出来ることは魔法に使えなくすることと
天候を変えることだ
天候に関しては魔法で変えられそうだと思うが
この世界の天候はこの世界の神の管轄なのだ
人には変えられないことになっている
それは理である
だから私は操れるのだが
私は魔法のようなファンタジーっぽい能力のない地球育ちである
力のコントロールなんか出来ない
そのせいで天変地異が起こるのだ
前に試したときすぐに止めたからよかったが危なかった
国を滅ぼしたいなら使えるかもしれないが
ただの村人な私にはそんな力不要である
はぁー
せっかくチートになったのにな…………
ー続くかも?ー