29/38
スフェライオスの成り立ち
移動の合間、法術師たちの問いに応じて、
プロトアーカは自身の成り立ちを語った。
スフェライオス文明の前文明。
その遺物として残された、ナノマシン群体。
空間に根差し、ネットワークを形成し、
高次元干渉によって宇宙を運行するシステム。
永い空間管理の果てに、
その孤独を埋めるように作り出されたのが――スフェライオスだった。
天文学的大規模構造への干渉。
ガンマ線バーストやパルサーの制御。
そして、法術師のそれと酷似した空間操作。
それらを用いて、
スフェライオスのゆりかごが築かれ、
文明は育まれていった。
◇◇
――ならば。
スフェライオスの中にも、
侵略を良しとしない者がいるはずだ。
そう考えたのは、神坂たち法術師の穏健派だった。
一方で、過激派は殲滅を主張する。
プロトアーカは、どちらの結末も見届ける覚悟を固めていた。
思惑は交錯したまま、
法術師たちはスフェライオス拠点空間へと踏み込む。
そこに待っていたのは、
三つ巴の戦いだった。
◇◇




