2-6
しばらくゲームをしていたら、段々と疲れてくる。
そろそろ休憩でもしようと思い、
漫画を探しに行く。
それは姉の部屋だ。
「おねえちゃーん?」
僕は扉をノックする。
けれど、返事は無かった。
居る筈なのに、どうしてだろうと思う。
失礼ではあるが、勝手に扉を開けて中を覗く。
「・・・」
すると、机に向かって何やら必死に書いてる。
「あぁ・・・もしかして」
もうすぐ卒業だから、
終わらせようと頑張ってるのかもしれない。
間に合わせようと必死に努力してる姉の姿がそこにはあった。
こんな状況なのだから、漫画を取りに行くのは失礼だろう。
僕はそっと扉を閉じて後にした。
それから、数時間が経った後だ。
「ん-。終わった」
日向は身体を伸ばして身体をほぐす。
作業を終わらせたので休憩でもしようと思ったのだろう。
外に出ようと扉に手をかける。
姉はきっと気になったのだろう。
ひらりと落ちた手紙を手を伸ばす。
すると、そこには日陰の書いた手紙だった。
恐らくは扉に挟めていたのだろう。
そこにはこう、書かれていた。
(作業、お疲れ様。元気が出るようにプレゼント)
日向は何だろうと思い、外に出る。
すると、床にお盆が置いてあって、その上に苺のアイスが乗っていたのだった。姉は思わず微笑む。
自分のために準備してくれたのだろうと思うと、
嬉しい気持ちになるからだ。
それを手に持って、姉はさっそく食べようと思ったのだろう。
蓋を開けて中を見る。
すると、アイスの中身はドロドロだった。
「日陰ちゃん、甘いなぁ・・・もぅ」
日向は苦笑しながらも、アイスを食べるのだった。




