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雨だれ  作者: 小池竜太
6/7

解放と運命

なんか長編って大変だね。色々考えなくちゃならないし。後2話くらいで終えます。

そう言うとわたしは、車に乗せられた。どうする?これって拉致じゃないの?




 着いたところは、港だった。船が泊まっている。白い装飾の、割とどこにでもありそうな船だ。カイジを思い出す。一応豪華客船ということにしとこう。



「こちらです」

渋々言うことを聞く。だって言うことに逆らったら、命に関わるかもしれない。どうしよう?この後の展開が分からない。


「朔くん、君から説明しなさい」

そう言うと船から朔が降りてきた。少し痩せて顔色も悪い。


「朔、どうしてたの?大丈夫?」

「うん、平気。でもね、君とはもう会えないんだ」

「どうして?」

「僕は····君と会ってから、少し君を好きになった。それだけじゃない、君が特別だから、君と結ばれたくなったんだ····」

「そうなの?」

「·····それで世界のねじを壊してしまった。ねじがあったら君と僕とは結ばれないから····」

「ねじって何?」

「この世界のねじだよ。君は知らないだろうけれど、君と僕が結ばれないようにできていたんだ。」

「なんで?」

「昔のことだ。僕は、君が好きになったことがあった。けれど、僕は君のことが好き過ぎて君を殺してしまった。それも一度ではない、何度もだ。それ以来、世界は僕と君が結ばれないようにできているんだ」

「殺したの?わたしを?」

「うん。過去にね。それでねじが出来た。僕と君が結ばれないねじ。けれどこの世界には縁があって、君と僕とは、どうしても出会う」

「そう····だから、」

「だから怒られた。もうこんなことはするなと言われた。これ以上するのなら記憶も抹消すると脅されたよ。」

「······」

「それで話は終わりだ。」そう言うと、朔は、どこかへ行こうとする。

「待って!」

「いえ、もうこれ以上はいけません。みよさん、あなたは世界にとって大事な人なんです。あなたの思う人は知りませんが、結ばれるのは縁ある人なんです。その人が今何をしてるかも知ってます。」

「······そうですか。」

「あなたもその人に会っていますよ」

「そう。」

「話は終わりです。朔くんに最後に何か言うことはありませんか?」

「最後に?」

「ええ。」 

わたしは迷う。何を言えばいいのだろう。何も、言えない。わたしを殺したと言った。朔はそんなに危ない人なのかなあ。



「うん、体に気をつけてって」

「了解しました」


わたしは家へと帰るのだろう。朔と別れてしまった。けれど朔のことをずっと覚えていたい······



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