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後悔先に立たず~健診のたびに思い出す~

作者: 音乃 響

もうすぐ年に一回の健康診断が待っています。

それで思い出した数年前の出来事。

下品。下の話が結構でますのでデリケートな人は読まないでくださいねー

 年に一回会社の健康診断がある。

 その中で準備物として検便がある。

 コーム型のマスカラみたいなプラスチックが粘性の高い液体の中に入っている容器が二つ。

 べったりつかないように、そのコーム的な溝にしっかりとブツが付くのが望ましい。


 ちなみに私は毎日快便ではない。

 出ない日もあるし、出る日もある。決まった時間では無いし、一日に数回の時もある。硬さもまちまち。

 なので、検便はとても慎重になるミッションでもあるのです。

 希望としては検査日の前日と前々日に採取したい。でも毎日あるかは不明。検査日の近くになると私は家でも会社でもお手洗いに行くたびに万が一を考えて検査キットをポケットに忍ばせている。ポケットに入れているせいで体温で薬剤が変質しないかドキドキしている。一度ネット検索もしたけどずばりの回答は出なくて、『検索ワード工夫してね』と無常に画面に表示された。


 話は少し違うのだけど、スプラッタやホラー、オカルトなどの読み物映像物に対して私は案外平気でグロ耐性はあると思う。

 雑食傾向でカップリングも異性愛も同性愛も楽しく読むし、トランスジェンダーの同性愛者の場合の相手への性愛の衝動ってどういうものだろうかと考え込んだりするのも好きだ。

 愛のカタチとして変態さんもお話もそれなりに読む。SMものでSの女王様なのに、甚振られている奴隷の苦痛を想像して恍惚とするのはSと言っていいのかとか思考するのも好きだ。

 だがしかし。スカトロがダメ。


 医療従事者とかと話をする際に便の話をするのはまあ大丈夫。母の介護をしているので軟便が続いていますとかって報告は出来る。

 それでも何色の便ですかと話になってくると想像してえずいてしまう位。

 昔職場で忘年会だったか何かでワイン煮込みの肉を食べている時に「家の娘(未就学児)がこんな色のウ〇チして、びっくりしたらブドウジュースの飲みすぎだったよ」とかって同席者が笑って喋った日にはフォークを置いてそのあと一切食べずにいる位嫌な話だと感じた思い出が時折蘇る。


 家族の中では大便の色や形で健康を計る為話し合いをするよという友人も居た。それは理にかなっていると思ってはいるけれど私には無理。母の大便も見もしないで片付けている。お尻拭いたりするから硬いか軟らかいかは把握してドクター達へ必要であれば報告するけど。自分のだって見ない。

 振り返って確認して健康状態を見た方が良いよと医療従事者の親戚や友人や知人に言われることはあるし、母にも言われたりするけど、振り返って確認するたびにおろろろろろと吐しゃするの嫌じゃないですか。特に職場では。


 それだけ便に対して苦手意識のある私。

 検便って本当に大変。


 付属の紙の上にひねりだし、それの上をコーム型スティックでなぞり採取し、紙ごと流す。


 すごいミッションです。

 何回かは「タイミングよく出なくて」と検体を出さずにすませたのですが、年齢も高めになってきましたので健診のスタッフががんばろうねと圧をかけてくるようになり、トライしたのですが、やはりおろろろろろの犠牲となったり、顔を背けて撫でたもので検体に十分な量採取できていなかったりと散々な結果。

 

 そこで私はスティックをですね肛門へ入れてみるのはどうだろうと思い立ったのです。


 見える訳ではないのでここら辺かしら?と目測で(見てないけど)スティックで突いてみました。

 誤ったらしく痛みを感じました。

 ちょっとひっかいてしまったらしく出血が。

 まぁ良いかと検体不十分になるかもと思いつつも明日は健診だとそのまま提出しました。


「血便出ているみたいなんで、大腸の検査した方が良いですね」


 健診センターの説明にイヤイヤと私は手を振ります。

「いや、血便ではなく、ちょっと近くを擦り傷してて」と必死で説明しましたが、向こうはきちんと調べて安心しましょうねと優しく微笑む。私が病気が怖くて逃げていると思ったのだろうか。

 紹介状を書かれてしまい、結果折り返しを頼む依頼書も入れてますからねと封筒を押し付けられた。


 その日はちょうどいきつけの内科へ通院する日だった。

 採血を二回もするのが嫌だったのでそのまま健診センターでもらった検査結果のシートを渡してしまった。

 ドクターが血便の項目をみてしまう。

「大腸検査するか」

「え、今ですか!心の準備が出来てません!」


 しまった、私はこっそり紹介状も紛失したことにして事なきを得ようと思っていたのに、血液検査の結果に血便の話が出ているとは思わなかった。毎月通っているドクターに知られてしまった。大腸検査は逃げられない事になってしまった。


 ちょっと今忙しいので検査のための時間が捻出できないと三か月位のらりくらりと検査を避けたのだけど、ドクターも忘れてはくれないみたいで、自分の健康を何だと思っているのだとお叱りを受け、しぶしぶ大腸検査を受けたのは健診から半年後でした。


 結果はもちろん問題無しですよ。

 だって血便じゃないですもの。

 

 大病じゃなくてよかったねと次の年に健康診に行ったらスタッフの人に微笑まれました。

 良い人達です。

 でも私にとっては読めた結果がその通り出ただけなんですけどね。


 何事も指導されている手順があるのならば守らねが大事になっちゃうよと学習した思い出でした。


誤字修正しました 健康診断だから健診が正しいのに~~ すみません

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― 新着の感想 ―
[良い点]  何も無くてよかったですね。  えっと、病気じゃなくて、傷が何処にあったのかわかりませんが、即再検診して、痔認定とか、異物挿入の疑いとかが無くて。 傷がふさがるまで再検診を回避できてよかっ…
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