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キャリアウーマン
明美さんは紺色のレディーススーツに身
を包み上品な茶色のバッグを膝に乗せ、新
幹線の座席に座っています。その姿には仕
事ができるキャリアウーマンという風格が
あり、さっきまでオ〇ン〇ンがどうのこう
のという夢を見てうなされていた人にはと
ても見えませんでした。
これから長期間、自宅に帰らず出向する
のですから色んな荷物が必要ですが、それ
らは前日に宅配で送っておいたのです。
明美さんは新横浜駅で降りて、タクシー
をひろい、ある寺に向かいました。そのお
寺に大相撲妖精協会の一行が宿泊している
のです。
お寺の境内に入り玄関の引き戸を開ける
と、髪の薄い太った中年の男が出迎えてく
れました。
鬼沼「やあ、明美さん。今日からよろしく
お願いしますよ」
明美「はい。こちらこそ、よろしくお願い
します」
3月29日の朝のことでした。ーつづくー




