直談判
甘畑は秋丘をにらみつけて言いました。
甘畑「社長さん。この事務所には女性の心
を踏みにじって何とも思わない極悪人が
いるようですね」
秋丘「な、なんですとお???」
甘畑「白浜海斗さんのことですよ。あの人
最近、賞をとったりして天狗になってる
んじゃあないですか?」
秋丘「うちの海斗は今時、珍しい好青年
でっせー。一体、何があったんどす?」
~すると、甘畑は隣の明美さんの方を横目
で見ながら言いました。
甘畑「こちらの木下明美さんは約一年、海
斗さんと真剣に交際してきたんです。そ
して先月の初めごろ男女の関係になり、
入籍や結婚発表の日取りまで決めていた
んですよ」
秋丘「えっえー?それは全く知りまへんで
したわ」
甘畑「ところが、おとといの晩、彼の方か
ら突然一方的に婚約解消すると言われた
のです。彼女の心は大いに傷付き、やっ
との思いで私に相談してくれたのです」
秋丘「な、なんと。事実であればまことに
すまんこってす」
甘畑「社長さん。これは相当額の慰謝料を
請求できるケースですよ」
秋丘「そんなこと言われたかて、こんな貧
乏事務所にそんなもん払うお金ありまっ
かいな」ーつづくー




