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01-05-02 呉六 夫差・伍子胥
伍子胥は引き続き夫差にも仕えた。夫差は復讐の思いを忘れぬため朝な夕な薪の中で寝起きし、入ってくる者には「夫差よ、越人が貴様の父を殺したこと、忘れたのか」と言わせた。
後に夫差は見事越を破る。このとき伍子胥は越王の「句踐」を殺すよう求めたが、却下された。句踐より賄賂を受けていた「伯嚭」からの助命嘆願を、夫差が受け入れてしまったためだ。
しかも伯嚭は夫差に対し、伍子胥が却下を恨んでいると讒言。これを聞いた夫差は伍子胥に「屬鏤の剣」を与え、自死するよう命じた。
自殺に際し、伍子胥は家族に言う。
「我が墓には檟の木を植えよ。呉王の棺となれようから。我が目をくりぬき、東門に掛けおくようにせよ。越が呉を滅ぼす様を見届けられようから」
この話を聞いた夫差は激怒して、死体を長江に投げ捨ててしまった。人々は伍子胥を憐れみ、祠を建てたという。
その後果たして越が呉を攻撃、夫差は敗北する。何度かの降伏を申し出たが棄却された。呉の滅亡に際し、夫差は「ああ、伍子胥に合わせる顔がない」と顔に皮衣をかぶった上で自殺したという。