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訳だけ! 十八史略+蒙求  作者: ヘツポツ斎
02-09 蒙求 二巻該当時代分

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187/600

02-09-04 蒙求 中2

綠珠墜樓《りょくしゅついろう》 文君當壚《ぶんくんとうろ》

 八王《はちおう》の乱まっただ中の西晋《さいしん》に緑珠《りょくじゅ》という美女がいた。八王のひとり司馬倫《しばりん》の参謀が緑珠を夫の石崇《せきすう》から強奪しようと目論んだため、彼女は楼閣の上から身を投げ、死んだ。間もなく夫も殺されている。

 前漢武帝(ぶてい)の時代、卓文君《たくぶんくん》という女性が司馬相如《しばしょうじょ》と駆け落ちした。この顛末に父親は怒り、彼女を勘当したのだが、これにより司馬相如との生活は貧困に陥る。そこで卓文君は居酒屋を開き自ら接客に当たったため、ついには父親も折れて家財道具を彼女のもとに送ったという。

 このひとのためにならば、と行動を起こす女性ふたり。



趙壹坎壈《ちょういつかんらん》 顏駟蹇剝《がんしけんはく》

 後漢の趙壹はずば抜けた才人でこそあったのだが、なにぶん激しく傲慢であった。もちろん時の名士の中には彼のすごさを実感するものも多かったのだが。そんな彼のすごさは役人の元にも届いたため、招聘の便りが幾度も届く。しかし趙壹、すべてはねのけ、貧乏暮らしの中で死んだ。

 前漢の武帝が役所に訪問したとき、かなり険阻な顔の老人が働いていた。聞けば文帝の時代から小役人としての働きのままであったという。その理由は顔が恐いから。武帝は彼をあわれみ、会稽太守に任じた。

 不遇の暮らしを甘んじるふたり。いや趙壹さんはやや隠者気味のような気もしないではありませんが。



蕭珠結綬《しょうしゅけつじゅ》 王貢彈冠《おうこうたんかん》

 前漢宣帝(せんてい)の時代の王吉《おうき》と貢禹《こうう》、哀帝《あいてい》の時代の蕭育《しょういく》と朱博《しゅはく》はともに幼い頃から友人同士であった。彼らはそれぞれが同じほうを向き、お互いに推挙し合い立身を遂げたという。

 若き頃から助け合った友人二組。



暴勝持斧《ぼうしょうじふ》 張綱埋輪《ちょうこうまいりん》

 前漢武帝の治世、地方反乱があった。暴勝之は斧をぶん回して思いっきり地方反乱を駆逐した。

 後漢順帝の時代、張綱は中央で奸臣が跋扈する中地方風俗の視察に出向かされることになった。そこで巡察に当たって乗る車の車輪を洛陽に埋め「中央の虎狼をどうにかしなまま地方の狸狐を見てどうするのだ」と、奸臣たちの弾劾状を提出した。もちろん奸臣たちからは煙たがられて左遷させられた。

 強すぎるふたり。ひとりは武、ひとりは悪を憎む心。

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