29話 評価星
ジェニス
「惑星は不動産物件
宇宙も不動産物件…か」
ジェニスは量子跳躍する事となる
そこは買い取り業者の宇宙 評価星が並んだ世界だった
ジェニス
「武器商人め…やってくれたな」
幻想箱庭に存在していた武器商人の存在も量子コードで
モデリングして偽物コードへと書き換えられていた
だからこの評価星で何事もなく武器商人は存在していられる
ジェニス
「まあ我も偽物コードを利用して、同じことはしているがな」
ジェニスは驚愕した
ジェニスが見たのは、宇宙空間でのモニター画面であったが
そこには隕石投げのコマーシャルがやっていた
ジェニス
「評価として低評価の星は
大体がスクラップ化して、そうして隕石投げとして売られているのか…」
ジェニスは恐竜時代もこの隕石投げの仕業だったのだなと理解する
ジェニス
「という事は何か
我の世界は、この評価星に遊ばれていたという事か 許せぬな」
ジェニスは評価星を光の剣で破壊しようとしたのだが、
それは直ぐに食い止められた
ジェニス
「我の脳内に束縛が…存在する!?」
評価システムは
個人評価から
個人の脳内の感情システムを解剖化した濃厚な評価と変わっていった
その人の人生経験値によって放たれる評価システムは個人により変わる
しかし一定のタイプ別で個人評価システムは成立していた
それを徹底解剖したのが、脳波コントロールから脳の解明を果たしたこのヨタスケールのスパコンからなる
ゼタスケールでは全能エミュレーションが出来たが
それ以上の機能を求めた結果、このヨタスケールが完成された
ヨタスケールに原子力を必要とした
そして土地の大半を奪われた
大半を奪われた星々はこのスパコン開発によって星の評価がかわっていった
星の評価は
この技術的な特異点をベースに評価が成されていく
中では変わった土地関係によって変わった星があるものの
評価を齎す人間が住みやすいものでなければならない
ただ、済まれていないだけで価値はある
それは評価に値しない星々は
評価に値する星の為の生きる環境を用意しているからだ
太陽と月は星の土地評価として低いが
星としての存在評価では高い数値を示している
ジェニス
「我の中にいきなり脳内共有で情報が共有化したな
というか今はチキスケール以上もあるのか」
エクサスケールからゼタ、ヨタへ
そしてハーピ、グルーチ、ゼッピ、グミ、チキへとスパコンが変わっていった
ジェニス
「このスパコンの制御の仕方の技術次第で、評価星となる宇宙が高評価低評価をにぎわしているのだな」
ジェニスは自分の世界で超越量子コンピュータがある事を考えた
ジェニス
「評価星は3.5以上はあるらしい」
平均値は、レートのように代わり替わりしている
この評価星ではネットワークが脳となっていて、その脳内ネットワークが
多世界にも干渉している
ジェニス
「人間の頭はパンクしないのか?」
この宇宙の住人は既に人間という無意味な物体に興味はなかった
いや、肉欲的なものなら興味はあるらしい
しかし、人間という外見はいわゆる外装なだけであって
コアとなる精神体があるだけで、別に必要無いとの事だ
ジェニス
「我は輪廻貴族となって、精神体のようなものとなったが…
まさか呪刑の正体は」
ジェニスは評価星のシステムに脳内で入り込んだ
評価星では、精神体としての在り方が正に輪廻貴族と同じであった
ジェニス
「冒険迷宮の果ては、この評価星の存在であったのか」
武器商人
「そうですな」




