27話 ライスのいる戦場
~ライスのいる戦場~
ジェニス
「応援少女のいる世界を終わらせないために
ライスはあの時の殺人を後悔していたからだ」
確かに応援少女に呪刑が存在している
本当の応援少女の肉体は骸骨生首だけなのだが
運命殺しを世界へと放出した事で
この戦場世界だけが再生されていた
時代はこの前もこの先も無い
この戦場世界だけが続いていく
いつまでも終わらない修羅といつまでも終わらない彼の為の平和
ジェニス
「これは殺さなければならないかな」
でなければ、世界はこのままループである
歴史上では
傭兵達と伝狼隊の戦い
戦場は確かにこの2チームで終わっていたはずだった
伝狼隊の死亡によって終わり、応援少女の殺害によりライスの覚醒が始まって
そしてライスによる一網打尽の大虐殺が起こり世界は形を変えたはずだった
ジェニス
「時代はそうなっていないのだな」
世紀末時代で救済した時に
一つのバタフライが新しい争いを作っていた
その新しい争いによって生まれていたのが
美しき時代前での争いだった
罪のせせらぎでの洗い流していた罪人は
その罪人の魂はどこへいったのか
ジェニスは心を疑っていた
ジェニス
「罪人は戯言が呪刑となった」
確かにそこにあったはずだ
しかしその罪の川すらも存在しない
時代の消失だ
ライスの為に作られた世界
幻想箱庭を越えて、世界に幻想を作りたかったのだ
そして颯爽とする砂塵に巻かれながらもマントを羽織った傭兵が口にする
傭兵
「伝狼隊の名前の由来を知っているか?
伝説の一匹狼がいた その狼こそが争いを終わらせて、そして戦場が始まった
その一匹狼は強かった」
ジェニスは罪人を思い浮かべる
世界を破壊していたのだ罪人は それは救済だった
その救済によって紡げられた世界…だったのだが
ジェニス
「罪人が一匹狼で戦場を破壊していったのだが
それもまた、新たな火種を生むのだな」
英雄と称されて、その英雄になろうとすることでまたループだ
ジェニス
「応援少女の運命を殺す為、ライスは戦場を再生していた
ライスめ…罪人の戯言を利用したのか」
戯言は世界を管理した支配した
しかし、管理されていたその戯言は、ライスによって戦場へと書き換えられた
~伝狼隊の墓場~
伝狼隊の墓場を見物してきた
そこには死体の白骨体が積まれていた
ジェニス
「罪人の戯言を聞いてこの有様か」
ジェニスは罪人の戯言を寄せ集めた
白骨体からジェニスは鎧を作った
ジェニス
「この白骨体アーマーが我の呪刑の力となるだろう」
ジェニスの力はこの世界に来て弱まっていた
運命殺しのコアだった集合思念体の魂がそこら中で世界に分散しているからだ
その効果をもろにジェニスは受けているからだ
ジェニス
「我以外の呪刑は下位互換であるから、そこまで影響を受けないのだ」
ジェニスはそのまま白骨体アーマーでライスの元まで辿っていく
~ライスのいる場所~
ライス
「ジェニス来たか…」
応援少女
「何この人やっばーい」
応援少女は笑いながら応援していた
それは仲間の気力を高める能力だ
ジェニス
「ライス、お前見えていないのか…?
応援少女が座ってる所を…」
そこは死体の山だった
何十体もやかれては血を流した後
血生臭い匂いをちらつかせながら応援少女は眉一つ変える事なく笑っていた
応援少女
「この人も殺さなきゃいけないよねー」
ライス
「そうだな 応援少女
僕は応援少女がいればいいのさ 僕以外もな」
傭兵共がジェニスを囲んでいた
ジェニスは白骨体アーマーがあるので
傭兵の銃撃には何とも無かった
しかし、砂塵が酷い
ジェニスの目には砂塵が散らばる
ライス
「応援少女の気力活性化によって、僕たちは視力を低下させない
気力で何とか出来るからだ ジェニスは違うよな
運命殺しによる弱体化をされているからな」
ライスはそのままジェニスに槍を刺す
ライス
「これで終わりだよ お前の呪刑の経験値は僕が頂く」
ジェニスは笑った
応援少女の死体の山から何かが襲い掛かっていた
応援少女
「どうして…」
応援少女を突き刺したのは光の破片からの光の剣だった
死体の山にいた所にジェニスの光の破片は存在していたのだ
ジェニス
「我もこの戦いには全く勝機は無かった
だからこそ、我はこのチャンスを利用したのだ」
ライス
「応援少女!」
応援少女が息を引き取る間際だ
ライスは泣きまくった 気力を全部集中して泣きまくった
ライス
「ジェニス…!貴様だけは許さぬ…!」
傭兵はライスに銃撃していた
ジェニス
「ライス…お前、まだ分からないのか…
応援少女からの気を抜かれれば、この状況がおかしいと気づくだろ…?」
傭兵
「俺達の仲間なんだよ その死体の山は」
ジェニス
「こういう事なのだ
ライスよ…応援少女を生き返らせたい気持ちは分かった
だから幻想箱庭に還るのだ
そうしたら、応援少女も再生させてやる」
ジェニスは白骨体アーマーからの経験値で
願いから再生する事も出来るようになっていた
ジェニス
「我の幻想箱庭で応援少女も再生できる
どうだ?帰らぬか?」
ライス
「分かった ありがとう」
ジェニスはライスを聞き入れた
ライスは幻想箱庭へとワープするように移動した
傭兵
「太っ腹だなあんた
名は何という?」
ジェニスは名前を罪人の名前にした
そしてそのまま世界の書き換えの運命を殺す事に成功したので世界は元通りになって
釈迦世界へと戻った




