接触の結果
グルバニア王国の御前会議は3日前から上ヘ下ヘの大騒ぎだった。何故なら、
〜3日前〜
その日、グルバニア王国の御前会議は何時ものように始まった。何時もと違ったことといえば軍司令部から魔導感知機に反応があるという連絡があったということだけだったが、王や私を含む大臣達は気にも留めなかった。何故なら、王国には第1〜第50までの偵察飛竜分隊がいる中で王都には第1〜第5までの偵察飛竜分隊がいる上、使われている王国産飛竜は他の国の飛竜と比べて小さいが、他の国の飛竜の最高時速が150km〜230kmなのに対して315kmであり、他の国の飛竜が高度3500mまでしか飛べないのに対して4000mまで飛べるからである。もちろん、列強には王国産飛竜よりも強い飛竜がいるらしいが、皇国の飛竜部隊に一撃離脱により善戦している事もあり、領空侵犯している物をたやすく撃墜するだろうと思っていたからである。
〜その数分後〜
王都グラン上空をその鋼の飛竜は飛んでいた。
軍が偵察飛竜分隊を3つ差し向けたらしいが王都上空までやって来て、王都防衛のために第1〜第5分隊が出撃したが、鋼の飛竜は第1〜第5分隊の火炎を信じられない速度で飛んで避け、王国産飛竜は小さいが故に対空時間が短いので迎撃が出来なくなると、鋼の飛竜は低い高度まで降りて来て
王都上空を何度か旋回しているのである。そして、何度目かの旋回を終えて南東方向に去って行った。
〜現在〜
ということで御前会議は鋼の飛竜は何なのか?ということを話し合う事になり、口論が何度も起こり酷い惨状になったのだ。もちろん私も意見を言うし、様々な推測が出てきた。そして、私は違うと思っている皇国の陰謀説が大半を占めた時に
バンッ!
という音を出して会議室の扉が開き、伝令官が入って来た。
「会議中に申し訳ありません。我が王国の領海に170mを越す超大型船がおり、念の為臨検した所『我々は日本国の者だ。3日前に貴国の領空を侵犯してしまい申し訳無い』と言っており、国交を開いてほしいと言っておりますが、いかがしましょう?」
そう伝令官が言うと私は思わずこういった
「王!ここはひとまずあって見るのはどうでしょうか?」
その様に言うと会議はまた白熱しだした。が、
王は言った。
「よし、会おう」
これで日本国とかいう国が味方になると私は思った。そして、小競り合いが続く対皇国戦も勝つであろうと。だが、王はこう続けた
「よって外交局次官のアーツ·モルウェイは日本国との外交準備に入る事」
私が言い出しっぺだからか、私が日本国との外交を担当する事になったのだ。