表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/43

続編 -初めての… 5-

―――年が明けた午前0時。




私の携帯が鳴った。




ん?


こんな0時ぴったりに電話してくるなんて・・・誰だろう?




着信表示を見ると一夜さんだった。




「もしもしっ?」




『千莉ちゃん、明けましておめでとー♪』




「お、おめでとう。」




また、酔ってる・・・?




携帯越しに聞こえてきた一夜さんの声は


やけにハイテンションだった。




『今年もよろしくね♪』


「一夜さん、また酔ってる。」


『うん♪』


「・・・。」




素直だね・・・。




『酔ってるけど、年明け一発目に千莉ちゃんの声が聞きたかったから。』




そんな風に言われるとちょっと嬉しい。




怒る気になれないじゃん。




『千莉ちゃん、早く会いたい。』


「一夜さん、それ本気で言ってる?」


『もちろん♪』




ホントかなぁー?




『ねぇ、千莉ちゃん、4日は空いてる?』




「うん。」




『デートしたい♪』




「へ?」




『ダメ?』




「そ、そんな事ない・・・けど。」




『じゃあ、約束ね?』




「・・・うん。」




一夜さん、酔ってるのに約束して大丈夫かなぁー?




『それじゃあ、4日の朝10時に迎えに行くから。』




「あ・・・うん。」


とりあえず、“うん”とは言ってみたものの、


果たして一夜さんがこの約束を憶えているかどうか


いまいち不安だ・・・。






―――そして、約束の4日。




やけに朝早く目が覚めた。




昨夜、何を着て行こうかとあれこれ悩んでいて


夜中まで起きていたのに。




「一夜さん、約束憶えてるかなぁー?」


独り言を言いながら時計を見ると、9時50分だった。




10時に迎えに来るって言ってたけど、本当に来るのかなぁ?






・・・それから―――、






5分が過ぎ・・・






10分が過ぎ・・・






・・・で、10時になった。






シーン・・・―――。




携帯も鳴らない。




メールも来ない。




もちろん、インターフォンだって鳴らない。




「はぁー・・・。」


溜め息が出てきた。




一夜さん、やっぱり憶えてなかった・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ