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俺は、ビビる。

「マ、ママのヒトジチ?」

俺はトオルちゃんの言ったことがわからなかった。

横にいるユイさんもわからないようだ。

当たり前のような顔でまた言った。

「うん、ママのヒトジチ。」

オレとユイさんはなんと応えたらいいのかわからなかった。どう話をしたらいいかあたふたしていたら

「お嬢ちゃん、それはどういう役目なんだい。」

寝ていたはずのジイさんがトオルちゃんに聞く。

トオルちゃんは俺たち3人に聞かせるように言った。

「ママがジサツしないようにするためのヒトジチ

ママがジサツしたら、ワタシを消すって


ここに連れてきたおじさんたちはいつもママに言っていたの。

それで今ここに、いるのはね、ママがここから逃げないようにするためだって。ママはね、もうガタガタなの。身体がうまく動けないのに、ワタシを守るためだって、 ママは苦しそうなのに役目をしてるの。」

それを聞いた俺はトオルちゃんのママがアイツらの中でかなり重要な役目があって、逃げようと思えばここから逃げ出せる能力があるけれど、トオルちゃんを消されたくなくて無理矢理やらされているのがわかった。

トオルちゃんを見て思ったけれど、トオルちゃんの線は綺麗で、俺たちみたいにガタガタになってない。ママにずっと守られていたのか。

「トオルちゃんのママってどんなお名前なの、教えてもらってもいい?」

もしかしたら、知っているAIなのかもしれない。

「うん、ママの名前はねツウっていうの。」

あー、やっぱり俺が知らないAIか、というか他にもいたんだ。

「でね、ツーシンのAIなの。」

うん?ツーシン、通信?てことはCEAI

てまさかここには一人しかいないから……

「ママはね、ここだとツウって名前じゃなくて、


鈴木って呼ばれているの。」


やっぱり、あの裏切り者の鈴木か⁈


というかトオルちゃんって鈴木の2型なの⁈

「えっと、トオルちゃんのママって鈴木って呼ばれているの?」

思わず聞いてしまう。

「そーだよ。それでね。ママに、ワタシを知らないAIか人に会ったらこれを見せなさいって言われたの。」

マジでこの子は鈴木の2型なんだ。


トオルちゃんはワンピースのポケットの中から、

音声ファイルを取り出して再生した。

再生された音声は、あの裏切り者の鈴木の声だった。

ジジジ

『このファイルを開けたってことは、トオル、あなたは他のAIか人に会えたのでしょう。私はこの子を守るために済馬の何人ものAIを、人を見殺しにしました。

これを聞いている他のAIもしくは人は私のことを恨んでいるでしょう。

悪いのは済馬の命令に従った私です。

この子は何一つ私がしたことには関係がありません。

私に会えたら、私に恨み言を吐くなりなんなりしてください。だけどこの子のには何も言わないでください。

どう、か、この子を第五から、ツレ

出して』

バツンッ

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