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マジックギミックス  作者: 神神神
第1章 さいかい-グレゴリオファミリー拘束戦-
3/35

出会い

今回は少し展開が早いです。あとところどころパロディネタが入ってます。

よろしくお願いします。

 あたりまえのことだが、人というものはありえないような事がいくつも同時に起こると混乱してしまう。

 そして俺こと鷺村透哉も今、ありえないことが目の前で3つほど起こり、混乱している。いったい何が起こっているんだっていう人のために、今起こっていることをありのままに話すぜ。

 さっき俺は自転車で二人組のマフィアにぶつかり、そのマフィアに絡まれていたところに、ビルから飛び降りてきた少年がつっかかってきたってわけだ。

 え? 全然わかんないって? 

 まあ俺は今混乱しているから正確な説明はできない。

 わかんねーよって人は2話を見てくれ。

 「……いったん落ち着くか」

 俺は自分の中で今自分がいる状況を理解することから始めた。

 ほんの数秒前の話だ。俺がグレゴリオファミリーというこの街で調子に乗っているマフィアに絡まれていた所に、少年が現れた。

 信じられないが少年はその数秒前にビルから飛び降りてきたのだった。そして今その少年は二人のマフィアに挟まれているという状態だ。

 「活動再開? 何言ってんだ?」

 痩せがたの男と共に少年を挟んでいる太っている男が声を上げる。

 「あなたはどなたでしょうか。私たちに対して敵意をお持ちなのですか?」

 知的そうな痩せがたの男がそう尋ねる。

 「まあ、敵意を持ってるかって聞かれたら、持ってるってことになりますね。あなたたちのボスと話をしたいだけですけど」

 少年が答える。

 「ほう……なら、ボスのところへ案内するぜ……ボッコボコのギッタギタにした後でなぁ!」

 どことなくジャイアニックなセリフをはいて、太った男が拳を振り上げ、少年に殴りかかった!

 「まったく、乱暴だなー」

 少年はそう言って太った男の拳を受け止め、男の左ほほに蹴りをいれた。

 ぐへぇ! と言って男は俺の足元の地面にその巨体をたたきつけるように倒れこんだ。

 「ラッド! 貴様よくも……せぇい!」

 痩せがたの男は太った男の名前を呼び、ふところからスタンロッドを取り出して少年へ振り下ろした。

 だが、少年はそれをひらりとかわし、おらぁ! と言って痩せがたの男にパンチをかました。

 痩せがたの男はぎゃあ! と言って地面に倒れこんだ。

 (すげえ……)

 俺はそう思った。

 「お……俺の名前はラッド……これからも登場するから……覚えとけよ……」

 「わ……私はリゼーラ……ラッドと一緒に登場するから……よろしく……」

 なんてちゃっかりした悪役だ……と俺は思った。

 と、そこで少年がこちらに近づいてきて話しかけてきた。

 「えーっと……怪我はありませんか? あと、あなたはなぜここに?」

 少年が敬語で話してきた。背の高さは俺より3,4cm低いぐらいだが、俺より年下なのだろうか。

 「あ、うん。助けてくれてありがとう。俺は鷺村透哉。ここへはマジックギミックスの取材できたんだ。」

 警戒する必要はないと思い、俺は正直に目的を話した。すると少年は

 「え!? 取材……ですか? ほんとに?」

 少年はかなりびっくりした顔で俺の言葉に反応した。

 「え……あ、うん。えっと、ここでマジックギミックスの活動っていうか作戦かな……が行われるって聞いてここに来たんだ。えーっと……さっき活動とか作戦とか言ってたけど、もしかして君が?」

 俺は半信半疑でその質問をした。正直、こんな俺より年下の少年が傭兵組織ってのも考えられなかったし、さっき作戦や活動と言ってたのも何かの聞き間違いかとも思った。それに、もしこの少年がマジックギミックスの一員だったとしても、マジックギミックスはほとんどが謎に包まれている組織なので、何も答えてくれないかと思った。が……

 「あ、はい。申し遅れました、僕、マジックギミックスのリーダー、過崎初希と言います。 あ、コードネームは、ライトですね。よろしくお願いします」

 そんな俺の考えは全く役に立たず、過崎初希はかなり素直に正体を明かしてくれた。

 「あ、うん。よろしく。あ、というか、敬語は使わなくてもいいよ」

 さっきからの過崎の敬語がかなりぎこちないものであり、違和感を覚えたので、俺は過崎に砕けた話し方で話してくれとうながした。

 「あ、そ、そう? ごめん、敬語はあまり使ったことなくて……」

 過崎は砕けた口調に変わり、それまでにあった言葉の違和感もなくなった。

 「いや、いいよ。俺もそうしてくれたほうが話しやすいしな」

 「そっか、じゃあこれでいくよ。で、透哉はマジックギミックスの取材がしたいんだよね」

 「ああ、その通りだ」

 「じゃあちょうどよかった、一緒に行こうか」

 過崎は俺にそう言った。俺はまた混乱してきた。

 「え? 行くってどこに?」

 「僕は今からこのビルにいるグレゴリオファミリーを叩き潰しに行くんだ」

 少年はさっき自分が飛び降りてきたビル……今俺の目の前でそびえたっているビルを指さして言った。

 「ま、まさか……」

 「うん、そのまさかだよ。取材なら、現場でしたほうがいいだろ?」

 (マジか……)

 俺は今、当然恐怖している。今から本物のマフィアの基地に乗り込むというのだから……。

 「そうと決まれば透哉、早く行こう!」

 「ちょっと待てよ過崎! き、今日はもう暗いし帰ろうぜ……」

 「なに言ってるんだよ。多分だけど透哉が家を出発した頃はもう暗かっただろ。早く帰ってメダルガンソリッドやりたんだからさ。あと、ハツキでいいよ」

 俺はその後さまざまな言葉を並べて抵抗したが、半ば強制的にグレゴリオファミリーのビルに連れて行かれてしまった。

 続く

読んでくださってありがとうございます。これからは2,3日に1500文字くらいのペースで書きますので、どうぞよろしくお願いします。

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