第一話
異世界への転送・・・。
そう。小説やマンガなんかで良くある話だ。
俺も結構好きだったりしたから、良く読んだりしていた。
良く読んだりしていたんだが・・・・。
よもや自分が体験するなんて思いもしなかった。
ここ王都グラームスは、テスリア大陸でも最大の都市だ。
そんな大都会で俺は生活している。
まぁ、大都会といっても文明自体が中世程なので、現代日本の首都とは程遠いが・・・。
おっと、自己紹介がまだだったな。
俺の名前は野崎恭介。
ものの見事に異世界に飛ばされた日本人だ。ちなみに、此方に飛ばされたのは今から8年前・・・。
小説やマンガよろしくテンプレ的なチート能力なんてありゃしない。神様や召喚士、はたまた一国の王女様なんてのも居なかった。
そう・・・。
俺は文字通り、身体一つで異世界に放り出されたんだ。
そりゃ最初は戸惑ったさ。
でも、いつまでも凹んでいたって事態は好転なんてしない。
だから俺はがむしゃらに生きた。
生きる術として冒険者にもなった。
戦う術を覚え、幾多の命の遣り取りもした。当然、死にかけた事もあった。
ある程度の経験を積んだ俺は旅もした。
もちろん、旅の目的は元の世界に還る術を見つける事。
この世界の各地を旅した。だけど、結局見つからなかったんだ。
で、観念した俺は此処グラームスに居を構え、生活を始めたって訳だ。
・・・・・此方の世界に飛ばされて8年。
今年で25になった俺は・・・・・・・・・・・・。
「いらっしゃいませ。アイテムショップ『神楽』へようこそ。」
異世界で、アイテムショップなんかを営んでます。
え~、初めましてでございます。
歯車です。
このたび、初執筆・初投稿となります。
誤字、脱字etc...あるかと思いますが、読んで下さった皆様、これからもなま温かい目で見てやって下さいませ。
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