3話 氷の中
ゲームたのしいお
色々雑、誤字、脱字、ミスあるかもしれない。
「さて次は…」
俺は次の扉を選んでいた。冷気を感じる小さな扉を何となくで選んだ。そこを開けるととても寒く感じた。しかし感じただけで体は何とも無かった。つまりこれはただの幻だとすぐに分かった。俺は扉に入るために這いずり扉から出ると目の前には雪の壁が現れた。退かすと雲一つ無い晴天なのに対して腰くらいの厚さの雪が積もっており、俺が出てきたかまくらからはこれ以上分からなかった。詳しい周りの状況を確認するために体を起こした。その時狭い入り口に体が当たってしまいそのかまくらに積もっていた雪が降りかかってきた。
「ブッ…!?」
「あー…幸先不安だ」
降りかかった雪を退かしかまくらから完全に出るとそこは木とかまくらが数えられる程度しかない雪景色だった。ヒントもなにも無くここからチップを探すとなると頭痛が痛くなってきていた。その時、遠くから轟音が聞こえてきた。その音は少しずつ近づいていき、よく聞くと動物の声にも人の声にも聞こえた。その音のする方角をよく見てみると雪玉のようなものがこちらに転がってきていた。近づいてくるにつれてそれの正体がなんなのかが分かってきた。それはユキの塊だった。何を言っているのか分からないと思うがニャーニャーだとか暑い狭いもふもふとか言いながら俺の前をあっという間に通り過ぎ、どうしてそうなったのか考える余地も声を掛けて止めて聞いてみる余地もなにもなかった。
「…とりあえず分かったことは、何も出来なかったということだな」
とにかく俺はチップを探すためにこの世界を探索することにした。腰くらいの厚さの雪は中々進みづらく、近くの木に移動するまで10分もかかってしまった。そして木に移動したところでなにも見つからなかった。
「こんなになにかありそうな雰囲気あるのになんもないのかよ。あ、そうだ」
俺は突然閃いた。というかどうしてやらなかったのか疑問にまで思った。その閃きはあのユキの大玉が来た方向に行ってみることだ。あの大玉が通った跡のお陰で移動がメチャメチャ楽だし、それに指標があるのはとてもありがたい。すぐさまそのために行動を起こした。しばらく歩いて変わらない景色に少し退屈を覚えてきていたそんな時にあるユキが立っていた。俺はナイフを構えた。あのゆっくりと振り返るユキの見た目をした存在を警戒していたからだ。
「ショウ!よかった。心細くて…」
「うるせぇ。お前は誰だ」
「ユキだよ…?」
「お前はユキでは無いことくらい分かる。さっさと正体明かせよ」
「…フフッやっぱり分かるんだ」
そいつは少しずつ纏っていた魔法を解除していった。
「あたしは五本指の小指、エドレット。あの世界のユキは既に[編集済み]よ」
完全に魔法が解けたとき目の前には血塗れの水色のシャツとマスクと革製の手袋、大きな赤のスカートを履き、髪はまとめられポニーテールになっていた。尻尾はふさふさになり耳は尖っていた。そして目は片目が綺麗な空色から不潔な赤色になっており、もう片方はグリッチで見えなくなっていた。
「…ダサいな」
五本指がなんなのか、編集済みとはどういう意味なのかそれよりもなによりも先につい思ったことを言ってしまった。つい、だ。わざとではない。分かったな?
「そんなことはどうでもいいのよ。汚れるのはいやなだけ。それよりこのチップが目的でしょ?」
そう言ってエドレットはユキのチップを取り出し見せびらかすようにひらひらさせている。
「残念だけどここであなたは死ぬのよ。あたしによってね」
「目的は?」
「いつもなら言わないのだけれども、今日は気分が良いわ。答えてあげるわ。汚れた物を[編集済み]にするため、そして世界を滅ぼすため」
「そうか…早くよこせ」
その言葉に予想通り…いや斜め上なほどにすごく嫌そうな顔をした。
「これだから汚れた物はちゃんと掃除しないといけないのよ」
ヤツは真っ直ぐこちらに走って近づいて来ていた。俺はヤツがどこから武器を取り出すのか注意を払った。しかしどちらにせよ食らうことになる。俺の前で飛び上がり回ったかと思うと、スカートから出た刃物に俺の胸辺りを思いっきり切られた。俺はよろめき、何故攻撃を受けたのか理解を急いだ。
「私の刃物の切れ味はどうかしら…?」
「ああ、まるで肉が切れない包丁のような切れ味だ…回ってスカートにしまってある刃を出す。きっちり手入れはしているがそれぞれの刃に役割があるせいで俺の傷は小さい」
「あら、そこまでわかるのね。でも安心して、血は止まらないから。それに…」
突然耳に息を吹きかけられた。咄嗟に振り向きその吹きかけたヤツに拳を食らわせようとしたが、拳は相手に掴まれ防がれてしまった。そしてその相手は人形のような顔をしたエドレットだった。
「増えた…!?分身か?」
「これは操り人形よ。これが何十体と来たら…これで分かったでしょ?あなたの敗北は決定しているのよ?抵抗は止めて…」
「ハッ!やってみなきゃわからないだろ?」
「…口で言っても分からないなんて、もっと痛めつける必要があるわね」
そういうと突然消えたと思ったら気づいたらヤツの人形に囲まれていた。俺が逃げ出すよりも先に一斉に回転し始めスカートの中から銃弾が放たれた。即座に俺は[皇帝の目]で避けるのに最適な位置を把握し、ナイフで弾きながら避け続けた。
「避け続けても銃弾は無限よ。諦めなさい」
幸いやつは俺が狙っていることに気づいてなかった。完璧と言って良いほどのタイミング、位置、角度そしてコンディションと眩しさ。ヤツは多くの弾丸の光の反射で視界が少しぼやけた。その時、俺はエナチップを投げいつの間にかほったらかしにされていたミニガンに装着した。装着したことによって動体視力を跳ね上がらせ体が小さくなったところで弾丸をナイフで弾いた。弾丸は俺の予想通りの軌道を描き人形の頭を貫いた。エドレットにも向けて弾いたが頭では無く肩に当たってしまった。
「汚れた…汚れた汚れた汚れた汚れた汚れた汚れた!汚れた!汚れた!汚れた!!汚れた!!!死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑!」
「うわ、怖い。この潔癖症が!早口得意だろ!」
「よく分かったわね!褒美に呪ってやるわ!生麦生米なみゃ卵!」
そう言ってエドレットの手から出てきた白い霧は俺をあっという間に包み込んだ。
「しかもこれはただの呪いじゃないの!幻覚の中で自分で自分を滅ぼした後に[編集済み]にしてやりましょう!」
そうして俺は自分が呪いに耐性があることを思い出し、そのまま耐性がなくなったことを思い出すこと無く幻覚の世界に運ばれた。
「うん、忘れてた。過去の自分を引っぱたきたい気分だ」
幻覚の世界は…その光景がなんなのか定義が出来なかった。都会かと思ったら霧が立ちこめた化け物が出てきそうな森が生えてきたり、その全てを壊すようにすぐ迷いそうな竹林が現れ家具や家を造るものが周りを回りながら、上から落ちてきた人を包み込むように…いやどちらかというと分解した物が戻っていくようなそんな感じに家が造られた。そして見たこと無いはずの家、誰なのか単色でしか認識出来ない人が変わり、周りはカラフルな大木とキノコが生えた場所になっていた。
「ねぇねぇ」
さっと振り返ると周りは立派な屋敷のホームに俺は立っていた。そしてそこに居たのはこの場に相応しくない白いワンピースを着た女の子だ。
「君もルルみたいに自分がまだ見えてないんだね」
「そう、かも?」
「ここに来てくれて良かった。これをあげるよ」
そうして差し出してくれたのはルルのチップだった。それを受け取った俺は呪いに耐性が付き、少しずつ周りの光景が薄くなっていった。
「ルルみたいに頑張って自分を見つけてね。本当は他人は応援しないけど…ルルの友達なら友達同士で助け合わないと行けないよね」
「おう、ありがとうよ!」
そう言ってその女の子をナイフで切り裂いた。呪いの耐性が付き幻覚が晴れた俺の感覚は分かっていた。目の前の女の子のその位置にヤツがいることを。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!目が!目が!」
幻覚が完全に晴れ血みどろのナイフの先には両目を切り裂かれ血塗れの目玉を垂れながら、その切り裂かれた汚れた場所を血で塗られた手でいつまでも滝のように溢れる血を押さえ込み、叫ぶエドレットが目の前に居た。あまりの血の量に出血死すると思った。しかし血は止まらず白いキャンパスに赤を少しずつ垂らしていた。俺は目の前の敵に情けをかけなかった。今度はナイフで腕を弾き飛ばした。声にならない叫びが雪原に響いた。すぐに俺に怯え逃げるように這いずった。トドメを刺すために一歩踏み込むと、突然そこに赤と青の2色だけで出来たチャッピーが目の前に現れた。
「そこまでだ」
「誰だお前は」
「それは、こっちのセリフよ。がんた誰どす」
支離滅裂な言葉に会話を諦めた。そしてすぐにそいつと会って分かったことは二つ。一つはエドレットの味方、つまり五本指とやらに所属している。2つ目はこいつにはテキストすら凌ぐ力を持っているということ。
「じゃあな。次会った時は転ばないことを祈ってやりましょうこんちくしょうが」
そう言ってボードゲームを置いてエドレットを抱えて消えていった。
「なんだったんだ今のは…それより」
幸いエドレットはチップを置いていってくれた。ユキのチップを拾った俺は魔法攻撃力が戻った。今魔力はほぼないので意味はない。
「戻るか…どこにあったけぇぇ!?」
ドサッ
俺は転んでいた。そう、ボードゲームのせいで。[皇帝の目]で鑑定をするとアイツが落としたのは転ばしボードゲーム。謎のタイミングで転ばせてくる神出鬼没なボードゲーム。気づけば足元にあり封印しても分裂して転ばせてくる執念の塊。
「俺が何をしたって言うんだ…」
そのあとボードゲームを警戒して回避に成功したが、足元に瞬間移動し強制的に転ばされた。
ボードゲーム、伏線回収




