1話 1992年誕生
1992年燦然千九は、冬の冷たい空気の中で3兄弟の次男として産まれた。
彼の両親はクリスチャンだが幼い頃から多くのゲームに囲まれて育った。
父はJR東海で働いており、母親は教育熱心であった。
子供の成長はとても速いもので、3歳の頃に自我が目覚めた。
幼稚園の頃は独楽遊びが流行っていて、木の駒の中央部分を叩きつけ耐久力を調整したりして遊んでいた。
幼稚園の頃自分はよく保育士の人達を睨みつけていたらしい。
そんな自分でも笑う事があるのだがそれに対して保育士さんの何人かが、
「千九ちゃんの笑顔は太陽みたいだ」
そう言ってくれる人も何人か居て睨みつけるのはあまり良くないと子供ながらに思った。
5歳の時にはスーパーファミコンが家に存在し、様々なソフトで遊んだ思い出が懐かしい。
スーパーマリオRPGや星のカービィスーパーデラックスが今の自分を作ったと今でも思う。
子供ではあるが様々なゲームと触れた幼少期を過ごしたのだと実感する。
ゲームボーイカラーを拾って交番に届けたり、その後にそのゲームボーイカラーを手に入れたり。
自分の産まれた年は様々なゲームが沢山遊べた年代であった。
6歳になり小学校に入ると兄の友人達と遊ぶことも増えた。
初めての学校の授業は最初意味が分からず少しカンニングをした。
子供の時からテレビは存在したが変な番組は基本的にNGで、ポケモンやデジモンのアニメは許されていた。
子供ながらにして思うが当時のテレビはエロい物が多かったと記憶している。
NINTENDO 64、プレイステーション2、そしてゲームキューブとゲーム機器は進化していた。
それは2000年の時の間違った記憶だが、自分は当時ゲームキューブのファンタシースターオンラインをプレイしていた。
勿論現実では発売されたのは2001年でその頃には昔住んでいた家から引っ越ししていた。
なぜ2000年の時昔の家で当時このゲームをしていた記憶があるのかは謎のままだ。
よく思い出すとあり得ない記憶がよく存在してるのだと今では思う。
詳細を省くがそこから小学校卒業まではあっという間だった。
小学5年生の時には塾にも通っていたし、その時にくじに細工をしてゲームボーイアドバンスSPを手にしたりした。
小学6年生の時は殆ど記憶が存在していない、家にはPCが有ったしそれでネットゲーム等にハマっていた。
ミックスマスター、巨商伝、この二つは自分に良くも悪くも影響を与えた。
小学校の卒業式で泣く人等も居たが自分にはそれが理解出来なかった。
そもそも勉強する事の本当の大切さを小学校で学べないまま卒業する事になった。
地元の中学校にそのまま入学し訳の分からないまま自分は中学生になった。
中学生になり勉強についていけなくなった。
ただ自分は焦る事が無かった。
テストは白紙で返し、家ではネット、学校では昼寝。
学校にPSPを持っていき授業中にただ一人遊んだりしていたしそれが許されていた。
スクールカーストでは上位じゃなかったが、悪い事をしても何故か周りに許されるのだ。
学校では将棋部に所属していたが正直そこまで強くはなかった。
将棋部の先生は当時からPCで将棋ソフトと何度も対局していたので、先生がやはり強かった。
その先生にも人生について色々学んだが、何故かその先生も自分の馬鹿な行動を若干許していた。
中学1年の時には将棋部の先輩が居たがとても親切にして貰った。
人生の遊び方と真面目な部分を両立していて自分たちより遥かに大人だった。
将棋部は楽しかったし色々な縁があった。1年1年と過ごして3年になるのは早かった。
中学2年生の時に家の近くにららぽーと横浜が出来てよくお世話になったのを覚えてる。
今まではダイエー位しか近くに無かったから、ららぽーと横浜のデカさに驚いた。
自分の住んでいた町はいつの間にか大きく変化していた。
そして遊び続けていた3年生の自分にも進路を決める時が来た。
自分は担任の先生と話し合ったが、先生は真剣な感じではなかった。
そりゃ授業は受けず成績は美術以外オール1まともな学校に受かるはずがなかった。
そんな中自分は神奈川県立神奈川総合産業高等学校 定時制に行くと言った。
正直自分は馬鹿だったので定時制なら受かるというネットの意見を参考にした。
結果として受かったのだが、受かった時目の前で落ちる人を目撃し、落ちる人も居るんだと理解した。
ここまでの間に実の兄に中学時代の3年間暴力を振るわれたり様々な事があった。
今振り返ればその時から自分の病気は進行していったのだろう。
その結果当時の自分の弟に自分も同じ暴力をふるったのを後悔している。
そして中学校卒業である。
今思い出せば何も自分で考えず殆ど他人の力で生きていた。
自分の人生はゲームとネットワークで形成されていた。
中学の卒業式は小学校の時より若干嬉しかった。
そして自分が病気になっていく高校生活が始まっていく。