深海に堕ちた僕ら
騒がしい夜が僕に囁く
「嘘をついてしまえば、簡単に現実など変えられてしまうと」
そんな言葉に僕は救われたんだよ。
いつか見た映画の主役のように、君との一瞬を僕は奪っていたくて
誇大妄想を膨らませた僕に、君は綺麗な笑顔で微笑むんだ。
僕ら嘘ばかり上手くなって、少し嫌になるけども...
不完全な僕と君で、夜に溶けた。ただ君と僕が溶けていく、この深海で
ずっと偽っていた僕が消えていくんだ。
だから僕を見つけてほしいとただ、待っているんだ。
君の瞳の奥には、等身大を押し込んだ鍵穴が見える。
仮の染まりきってしまった僕ではきっと、君との現実はどうやっても変えられないと思う。
僕は嘘がうまくなってしまったんだと、気づいてしまった。
さんざんいつまでも、全てを欺いてきた。
君が、君だけがこじ開けてくれた本当の僕を
だから君とどこまでも潜っていこう、堕ちて行こう。
嘘のない君との恋を⋯
だからいつか見つけ出そう、今度は君の本当を