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12:新たな始まり

 涼太と優は、それから数週間が過ぎた。二人の関係は、最初の緊張感を少しずつ解きほぐし、自然な形で深まっていった。涼太は、毎日が幸せで、優の存在が自分にとってどれだけ大きな意味を持つものか、日々実感していた。


 学校でも、二人はお互いに微笑みながら視線を交わし、周りの友達にはもう隠すことなく、恋人として過ごしていた。涼太の友達は最初、驚きとともに「おめでとう!」と言ってくれたが、その後は心から祝福してくれた。優の周りの友達もまた、涼太のことを温かく受け入れてくれた。


 ある日、放課後、涼太は優を学校の前で待っていた。今日は特別な日だった。優と一緒に外出する約束をしていたからだ。


「涼太、待たせてごめんね。」


 優が走ってきて、涼太に微笑んだ。その笑顔に、涼太は胸が高鳴るのを感じた。


「大丈夫だよ。」


 涼太は優に手を差し伸べ、二人で並んで歩き始めた。今日は、涼太がずっと計画していたサプライズデートだ。


 二人は街を歩きながら、たくさんの会話を楽しんだ。涼太は優に、心からの感謝を伝えたかった。そして、優もまた涼太の気持ちに応えるように、優しさで満ちた言葉を返してくれた。


 そして、夕方になり、涼太は優をお気に入りのカフェに連れて行った。ここは、涼太が以前から「大切な人と一緒に来たい場所」と決めていた場所だ。優もそのカフェを気に入ってくれたようで、笑顔でメニューを見ながら選んでいた。


「ここ、すごくいい場所だね。」


 優が言うと、涼太はうなずいた。


「うん、君と一緒に来たかったんだ。実は、これから少し特別なことを言いたくて…。」


 涼太は少し照れくさそうに言った。優はその言葉に少し驚いたような表情を浮かべたが、涼太の目をじっと見つめて待った。


 涼太は深呼吸をしてから、言葉を続けた。


「優、今までありがとう。君と一緒にいると、毎日が幸せで、何もかもが楽しくなるんだ。これからも、君と一緒に歩んでいきたい。だから、これからもずっと僕と一緒にいてほしい。」


 優は涼太の真剣な眼差しに応えるように、少し黙った後、にっこりと微笑んだ。


「涼太…私も同じ気持ちだよ。涼太と出会えて、本当に良かった。これからも一緒にいようね。」


 その言葉を聞いて、涼太は胸が熱くなった。優のその気持ちが、涼太にとってどれだけ大切で、嬉しいことか、言葉では表現できないくらいだった。


 二人はその後、カフェで静かな時間を過ごし、夕日が沈んでいくのを見ながら、これからの未来について話した。涼太は優の隣で、自分の心が満たされていくのを感じていた。


「涼太、私、もっともっとあなたと一緒に色んなことを経験したいな。」


 優が言うと、涼太は頷いた。


「うん、僕も。これからの時間、どんなことでも二人で一緒に乗り越えていこう。」


 その言葉に、優は再び微笑んだ。そして二人は手を繋ぎ、静かな夜の街を歩き出した。


 涼太は心の中で、幸せをかみしめながら、これから始まる新たな一歩を踏み出す決意を固めた。優と共に歩む未来には、きっとたくさんの冒険と素晴らしい瞬間が待っているだろう。


 そして、その時が来ることを、心から楽しみにしていた。

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