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いもうと無双は異世界転生と共に〜38才こどおじの異世界英雄譚〜  作者: 蒼い月
もう一人の転生者

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最後に見たもの

 ガキの周囲を等間隔にまとわりつく12本の金色の槍………まさかあれは!!

 いや、そんなわけがねえ、『神喰』が言っていた神王遺物を超えるという『始祖遺物』………あんなものは出来の悪いおとぎ話だ。このアルシラ様を見下すための世迷言に決まっている。

 証明してやる、このアルシラ様が最強だってことを、あの偽物をぶっ倒して!!!


「教えてやるよ、ガキ!!殺す時なんざ気持ちいい、スッキリする以外の感情なんざあるわけねえだろ!!!弱者をいたぶるのは強者の特権だ、全員そうやって生きてる!!!!権利ってやつを楽しまなきゃ、いつまでも搾取されるだけじゃないか、そんな人生は御免だね!!!!!」


「それがあなたの幸せなの?」


「そうだよ、最高にハッピーってやつさ、今みたいにね!!!!!!!!!そのしかめ面をこのアルシラ様の幸福に変えてやるよ!!!!!!!!!!!!!神位『真次元破断トゥルーディメンショナルブレイク』」


 ガキを中心に次元の狭間が広がる。無限がその顎を開く。誰にも平等に与えられる死の安らぎがそこにある。


「そのまま無に飲まれて時空の塵になりな!!!!!!!!」


「神位が使えるんだね、強いんだ、きっと。でもゴメンね、意味がないの。無駄なんだ。ランスオブラウンズ、少しだけ力を貸して。『完全破壊パーフェクトブレイク』」


 バリンと何かが割れる音が響く。

 なんだ、何が起こってるんだ、次元が、無が消えた。

 おかしいだろ、私は始祖だ、始祖になったんだ!!!!!!!


 まだ使いこなせてないだけだ、力に目覚めた暁にはお前なんざ………


「グアァッァアアアッ!!!!!!!」


 足が、私の足が!!

 なんでだ、どうして、どうして足がちぎれてんだ!!!痛い、どうしてっ!!!!!!

 槍が血に濡れている。

 どういうことだ、私がやられたのか、見えなかった、どうして!?


「それで終わり?ならサヨナラだね。ランスオブラウンズ、楽にしてあげて」


 ガキが私を指さす。


 次の瞬間、私の目の前にパッと真っ赤な花が咲いた。


 綺麗。


 おかしい、私の身体から金色の槍が突き出てる、何本も何本も。なにが起こってるの?お母さん、お父さん、どこに行ったの、寒いよ。なんで私を置いてくの、皆どうして私より先にいなくなるの、アルシラ、行かないで。寂しいのは………一人は嫌だよ。


 私は………ねえ、私は誰なの??


「バイバイ」


 私が最後に見たもの、それは白くて綺麗な服を着て、キラキラ光り輝いてる天使の姿だった。

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