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いもうと無双は異世界転生と共に〜38才こどおじの異世界英雄譚〜  作者: 蒼い月
王女と人狼

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闘いは唐突に

「だぁあああああああああああ、知ったことかぁああああああああああ!!!儂の決めたルールが一番面白くて超エキサイティンなんじゃああああああああ!!!!!!!!さっさとチャレンジするんじゃああああああああああ、全員まとめて失格にするぞぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」

「あ、キレた」

「落ち着きなさい、発想は悪くないの。空・地・水ってコンセプトも否定されるようなセンスじゃない。だから、例えばそれぞれのチームが得たヒントやオーブをポイント制にして、総得点で順位を争うルールにすれば………」

「キャハッ、ただでさえ複雑なルールをもっと難しくするなんて、バカなのかな?ボクだったら、シンプルにグリフォンを倒したチームの勝ちにするけどな」

「それじゃ、面白くないでしょ!!せっかくのコンセプトが活かされないじゃない!!」

「コンセプト ハジメカラ ホウカイシテル」

「死者に命を吹き込むことは懸命に今を生きる者への冒涜に等しい。奇を衒う傑物たる者の発意は荼毘に付すべし」


 なんか混沌としてきたな。あとミカヅキが異様に奇傑皇のアイデアを褒めるな。ちょっとクリアしたかったのかな。

 ちなみにオレもコンセプト自体は割と好きかもしれない。

 面倒すぎてクリアする気にならないという重大な欠点はあるが………なんかストーリーは気になるけど、システム周りが劣悪すぎて結局やらなくなるソシャゲに似てるな、最終関門。


「………お主ら、儂がこれだけ言ってもルール通りに最終関門に挑む気にはならんのか?」


 奇傑皇の問いかけに皆が皆、首を縦に振る。


「本当に本当か?」


 再度一斉に頷く。

 なんか大の大人がタイミング合わせて動くのシュールで面白いな、プレーリードッグ感がある。


「本当の本当の本当に?」


 奇傑皇の問いかけに、オーケストラが指揮者に導かれるように頷く参加者達。

 年齢も経歴も性別も、なんなら種族すら異なる百名近い冒険者の心が今ひとつになっている!!


「フォッフォッフォッ………そうか……………なら、お主らまとめてかかってこいやぁぁぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!この奇傑皇with愛グリフォンが相手したらぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 愛グリフォン!?奇傑皇のペットなの、それ!?

 ペット倒させようとするとか、モンスター虐待、モン虐だ!!


 雄たけびをあげ僧衣を脱ぎ捨てる奇傑皇。

 その鍛え上げられた肉体には、贅肉はひと欠片としてついておらず、ついでに筋肉もひと欠片もついてない。いや、明らかに運動不足のガリガリ老人の肉体だけど、脱ぐ必要あったか、それ!!!!


「どうするバカ兄、老人虐待みたいで戦うの嫌なんだけど」

「当身でも身体がバラバラに崩れそうな不安感があります」

「他のチームに任せて見学してようよ~」

「いや、そういうわけにも行かないようだぞ。ミカヅキ、マジックバリアだ!!」


 瞬間、火の粉が降り注ぎ、魔法による防御を怠っていた戦車から至る所で火の手があがった。


「いまのファイヤーブレスっぽい!?グリフォンって炎吐けるんだっけ??」

「いや、奇傑皇のファイヤーボールをグリフォンの風系統のスキルで拡散したんだろう。あのコンビ意外と戦い慣れてるぞ。ほうっておくと無駄に被害が広がる」

「ライバルが減るんだから私達としては願ったり叶ったりじゃない。しばらく好きにさせて、疲労が見えたところで眠らせる」

「そうすれば怪我をさせずに済みますね」


 ミカヅキの冷静な判断。ただ、怪我をさせないのは素晴らしいことなんだが、止めないとドンドン負傷者が増えるというか………あっ、また戦車が吹き飛ばされた。

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