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いもうと無双は異世界転生と共に〜38才こどおじの異世界英雄譚〜  作者: 蒼い月
王女と人狼

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説得下手

「流石に多勢に無勢です。兄さん、私が助けに入ってもいいですか?」


「ワカナがやるよ、天使だし困ってる人はほっとけないエンジェルな性格だから。あと楽しそうだし~」


「私が一人で行く。ナナセはもう嫌ってほど目立った後だし、ワカナは余計に事態ややこしくするでしょ。アツコとサヤに任せると死人が出かねないし。バカ兄、それでいい?」


「ああ、もちろん良いが、くれぐれも力加減だけは間違えないようにな。決して体験談ではないが、力を入れて掴むとグシャっといく可能性あるからな。穏便に、優しく、だぞ」


「経験者は語るってやつだね、お兄ちゃん」


「そんなバカなことするわけないでしょ、バカ兄じゃないだから。止めてくる」


 颯爽と駆け寄るミカヅキ。頼りになるな。まだ意識が朦朧としているオレが加わっても迷惑になるだけだろうし、ここで見守ってよう。


 ふむふむ、まずは話し合いからか。止めなさいと。相手拒否してるな。まあ、そりゃ簡単には引けないよな。注目浴びてるし。


 もう一回注意。止めなさいと。


 あっ、下ろした。成功したのかな。

 違うのか。ターゲットがミカヅキに移ったと。


 よくよく見ると凄い別嬪さんだなと。俺と遊んでくれるなら、やめてやるぜと。

 お決まりのパターンだな。なんかこの世界には小物発言マニュアルでもあるのかな。ちょっと欲しいな。


 そして当然ミカヅキは拒否と。

 怒ってる。すっごい怒ってるよ。面子潰されたと。逆ギレだけどそうなるよな。


 ミカヅキは…また止めなさいと。

 あれ、ちょっとワンパターンじゃないか?相手はふざけるなと。なんか被害にあってたオッサンが騒動から取り残されてショボンとしてる気がする。


 ミカヅキ、手を掴まれると。振り払おうとして………結構ガッツリ掴んでるな、しつこい相手だ。


 ミカヅキ構わず振り払うと。


 相手がコケて…メッチャ切れてる。女だからっていつまでも優しいと思うなよと。ぶっ殺してやると。


 小物マニュアル優秀だな。ますます読みたいな。


 ミカヅキは…やめなさいと。


 説得下手か!!


 相手はと………剣に手をかけた!?いや、それはダメだろ。喧嘩の域を超えてる。


 でもアツコとサヤは飲み物片手に観戦を楽しんでるな。ナナセは心配そうにしてる。でもミカヅキが自分で行くと行った手前、加勢するのを我慢してるみたいだ。

 ワカナは………飽きたのか飲み物混ぜて別の味作ってるな。あれだドリンクコーナーでやるやつだな。美味しいよな、カルピスにソーダとか。


 そろそろオレが行くか?でも剣の柄を触ってるだけで抜こうとしないな。単なる脅しっぽいかも。


 ミカヅキは………またやめなさいと。いや、下手か!!説得下手くそかっ!!


 相手もこれだと引きにくそうだな。あっ、とうとう剣を抜いた。ミカヅキは手を掴んで、グシャっと。

 

 グシャっと!!!???


 ………あっ、やっちゃったか、ミカヅキも。


 アツコとサヤが爆笑するなか、ワカナは何が起こったのかキョロキョロとし、オレとナナセはオロオロするミカヅキに駆け寄った。

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