プロローグ
「起きてください」
「・・・え、誰??」
「女神です・・・?」
「厨二病??」
「違います!もう、」
「私、確か、車にはねられてっ!!」
「はい、こちらのミスなんです・・・なので貴方の好きな世界に「ああああ!ゲーム!!買ったばっかりだったのに!」え?」
「うう・・・」
「えっと、なので貴方の好きな世界に転生させちゃいます!」
「え!それじゃあ、この乙女ゲームの世界がいい!」
「ご要望はありますか?」
「うーんと、とりあえず、破滅とかは無しで平和に生きたい!!」
「承りました、容姿のご要望は?」
「可愛い系の感じで」
「了解です、何かあったらこちらの方法でご連絡させていただきます」
「はーい」
「それでは、いってらっしゃいませ」
「あれ、眠・・・」
「・・・コスプレイヤー、ですか」
この格好はそう思われるのでしょうか、ちょっと服装を変えてみましょうか
「おー、聖、悩み事か?」
「上司さんがまたミスをしていまして、いつになったら無くなるのかな?と」
「おーそれはお気の毒」
「うるさいです」
「可愛げのない奴め!」
「特に可愛さを求めていないのですが」
「ほんと、生意気だな?!」
「何がですか?」
「無自覚なのがタチ悪い!」
よく分かりませんね、と私は返す
話しかけてくるのは頻繁に私の仕事部屋に来る、死神の翠
容姿はよく、天使たちがイケメンと騒いでいる
切長の藍色の瞳にサラサラの白髪
身長は175くらいで本当はわからないが15歳くらいの青年っぽい容姿だ
「何お前、服装変えんの?」
「コスプレイヤーだと言われましたので」
「ふはっ、確かにな」
そういう彼の服装は黒色のズボンに白色のシャツ
上から黒いローブを羽織っていなければ完全に学生だ
「うーん、これお気に入りでしたのに」
私は薄手の真っ白い生地にキラキラとした銀粉が掛かったような羽織を手に取りながら呟く
「それなら和服にしたら?」
「和服ですか、その考えはなかったです」
和服・・・袴にしてみましょうか
私は袴を想像する
そしたらあっという間に自分の着ている服が袴になる
「おー似合う似合う」
「ありがとうございます」
靴は黒い膝より少し下くらいまであるブーツにした
動きやすいから結構いいかも
「ま、元から顔がいいからなんでも似合うんだろうな」
「顔がいいかは分かりませんが、そう言っていただけるのは嬉しいです」
「ところで、なんの御用ですか?」
「今回、お前が転生させた奴がいるだろ?」
「はい、何か問題が?」
「ちょっとミスって破滅するかもしれないから、潜入して手助けして、だって」
最近ミス多くないですか??
「・・・承知いたしました」
「尚、潜入は同期と行うように」
「は?」
同期と?
つまり四人か
一人は翠
・・・私の代は天才揃いな分、問題児と言われてる
私はそこまで問題起こしてないんだけどなあ
「んじゃ、迎えに行くか」
「不安しかないです」
もう、今日は厄日です